子どもの非行の原因は何ですか?(医学的問題)
子どもの非行の原因の一つに、医学的問題があります。いわゆる発達障害です。
発達障害は非行のリスク要因であり、発達障害をもつ子どもはそうでない子どもと比べて、非行を行う可能性が統計的に多少とも高い事が明らかです。発達障害の根底にある特性(衝動性等)そのものが思春期・青年期までに反社会的人格に発展するという他に、むしろ保護者等周囲の者が適切に対応しないために、その結果として子ども自身の自己評価の低下や攻撃性の増進を生み、悪循環の結果として非行に至る場合も多くあります。
発達障害者支援法では、発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎用性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であったその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義しています。
広汎用性発達障害の子どもは、他の人と喜んだり、悲しんだり、感動したりといって感情を共有しにくく、人に合わせる事が苦手で、集団行動とりづらく、友達もできにくく、集団での学習にのりにくい傾向があります。
学習障害とは、知的発達に遅れはありませんが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する能力の習得と使用に著しい困難があります。学習障害者は、学習に関わる能力もにが劣っているので、周囲にその事が理解されにくく、「怠けている」、「わざとやっている」等と思われてしまい、適切な対応がとられなくなります。また、不得意部分が目立つため、知的発達全体が遅れていると誤解される事もあります。
注意欠陥多動性障害は、不注意、多動性、衝動性が特徴にあります。不注意は、興味があること以外で注意集中が困難、気が散りやすい等です。多動性は、年齢レベルで考えられる以上に動き回ったり、体のどこかを動かさずにはいられない等です。衝動性は、後先のことを考えずに思ったことやひらめいた事を行動に移しやすい事です。
いずれの発達障害も、周囲の理解が非行防止になります。
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