子どもの非行について、家庭ではどの様なことをすればいいのでしょうか?
「子どもの非行について、家庭ではどの様なことをすればいいのでしょうか?」
子どもの非行を防ぐには、抽象的思考が重要である。物事を抽象的に考えること。身の回りの出来事を、抽象的に見ることである。抽象的とは、分かりにくい、モヤモヤしている、大雑把、非現実的、そんな意味の言葉である。ハッキリしている、分かりやすい、細かい、現実的、そんな意味の具体的とは真逆にある言葉である。
抽象的に考えることのメリットは、非行防止の観点から考えて3つある。まずは優しくなれること。次に視野が広がること。最後に物事の芯を捉えられることである。
優しくなれるとはどんなことか。寛容的ということである。相手を許すことができること。自分とは違う価値観の相手が目の前にいた際に、相手を自分に合わせて正義を押し付けず、相手の価値観を認められることではないだろうか。優しくない人とは、相手を攻撃する人であるが、相手を攻撃するのは、相手が自分とは違う価値観を持っているからである。
こんなことを言うと、「自分は正しいから相手を攻撃するのだ」「相手が間違っているから、正しい自分に合わせようとしているのだ」という声が聞こえてきそうだ。けれど、「自分が正しい」「相手が間違っている」という考えが、すでに具体的な味方に隔たったものと言えよう。人間は、基本的に自己中である。自分の主観から完全に抜け出すことは不可能である。だから、絶えず相手の身になって考えようとする姿勢が必要なのである。
「自分が正しい」と感じたところで、すかさず「いや、間違っているのは自分の方なのでは」とか。「この人は間違っている」と感じたところで、すかさず「この人はどうしてこう考えるのだろう」とか。「それをやられたら、自分にとって都合が悪い」と感じたところで、すかさず「本当にデメリットだろうか、メリットはないのだろうか」とか。
ハッキリしている自分の主観から離れ、一歩引いた視点を意識することが抽象化思考である。それは、自分の主観と比べてとりとめのないものである。自分の主観よりもモヤモヤとしてハッキリとは分からないものである。何もない荒野が広がっているだけの様なもの。そんな正解のないものをイメージするのが「相手の身になって考えること」であり、抽象化思考である。
抽象化思考は、視野も広げてくれる。目の前の問題、例えば子どもの非行をどうにかしようと近寄って考えていても、いいアイディアは浮かばない。「重要だ」「大事だ」と考えてそればっかりに一点集中していては、全体が見えず、一部が見えるだけなのである。
大雑把に捉えることである。全体と一部、両方をハッキリと見ることはできない。全体を見るとは、細部をぼやかしてみることなのである。全体を、周りとの関係性も含めてひろ大きく見ようとすると、自然と対象からは離れなければならない。
水に入れた絵の具がパッと広がる様に、思考を広げるのである。目を凝らしてもっとよく見ようとするのではなく、余裕を持ってなんとなく見えるのである。目の前の問題は薄れて、輪郭がぼやけて、周りと同化し始め、非行を対処するのに、非行と付き合うのに、いいアイディアが見えてくるだろう。繋がるのである。それまで個としてそこにあったものが、周りとリンクし始めるのである。それまで見えなかったものが見えてくるだろう。
最後に、物事の芯の部分が捉えられる様になることである。本質が分かるとも言える。木の枝葉ではなく、根幹の部分。もっとも大事なもの。それが見えるのは、抽象的に見るからこそである。大事なものとは、ハッキリとはしないものである。スポーツでも、大事なものとは目立たないものである。基礎練習というのがあるが、地味で派手さがない練習である。けれど、基礎練習こそがどんなスポーツに一番大事なものではないだろうか。派手な人目を引くテクニックを追い求めても、使える幅の少ない薄っぺらい技術だろう。
子どもの非行を防ぐには、物事を抽象的に見ることである。効果は3つある。優しくなれること、視野が広がること、物事の芯を捉えられること、である。
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非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
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