人を動かす対話術 〜 非行防止の子育てや原因・家庭環境・少年の心理を探る

2016.02.27 (土)

 

この本は、対話術について書かれた本です。精神科医として働く著者が、最前線で培った対話術が、体系づけられて記載されています。

 

この本の構成は、次のとおりです。

第一章 心を開くアプローチ

第二章 問題を解決するアプローチ

第三章 人を動かすアプローチ

第四章 受け止め方を変えるアプローチ

第五章 自己否定を克服するアプローチ

第六章 不安定な愛着の人へのアプローチ

1 不安定型愛着の人へのアプローチ

2 回避型愛着の人へのアプローチ

3 自己愛的な人へのアプローチ

第七章 行動と環境に働きかけるアプローチ

 

非常に勉強になる本でした。私も悩み相談を受ける際、色々と対話の方法を考えています。相手に気づかせようとしたり、選択権を与えたり、主観を取り除いて客観的に捉えようとしたり、相手の心が奮い立つように応援したり・・。

 

しかし、どれも場当たり的にやっていたので、体系づけられたものではありませんでした。本書に書かれているのは、対話法の体系づけられた全体像であり、非常にわかりやすく学ぶことができました。

 

特に、心を開くアプローチ、問題を解決するアプローチ、人を動かすアプローチの各章に記載されている対話法は、私も共感できる内容であり、自分の仕事を見つめ直すという意味でも、読んでよかったと思う内容です。

 

非行少年との対話や、非行少年の家族との対話を想定しても、十分に使える技術です。ぜひ本書を、非行や非行の兆しで悩んでいる家族の方が、問題を解決する方法として、活用していただきたいと思います。

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