補導された=非行ですか?

2020.10.29 (木)

「補導された=非行ですか?」

 

 

補導と非行は違います。まあ、補導の定義、それと非行の定義にもよるんでしょうけれど、法律的には全く別のものです。非行少年とは何かというと3つ。

 

 

犯罪少年:罪を犯した(刑罰法令に触れる行為をした)、14歳以上20歳未満の少年

触法少年:刑罰法令に触れる行為をした、14歳未満の少年

ぐ犯少年:保護者の正当な監督に服しない性癖があるなど、一定の事由があって、その性格又は環境から判断して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をするおそれのある少年

 

 

となります。それに対して少年補導ですが、少年補導は不良行為少年に対して行われます。不良行為少年とはどんなものかというと、行為の対象は17個とされています。

飲酒

喫煙

薬物乱用

粗暴行為

刃物所持等

金品不正要求

金品持ち出し

性的いたずら

暴走行為

家出

無断外泊

深夜徘徊

怠学

不健全性的行為

不良交友

不健全娯楽

その他

 

で、どっちが重いのかというと、非行の方が重いでしょうね。少年補導というのは、いわゆる注意のようなものです。警察官が不良行為をしていた少年に注意して終わり。ただ、警察の書類やデータに残るのでそれが「イヤだ」と思ったり、それを「傷がつく」と考えてしまうのであれば、本人や家族にとっては重いのでしょうね。

 

 

補導歴といって、警察の内部で補導を一覧することはできます。これは、どの子どもがいつどこでどんな補導をされた、というデータなのですが、これは20歳になると削除することになっています。なので、大人になってまで「お前、いつどこでどんな補導されているだろう」と後ろ指さされることにはなりません。あくまでも未成年のうちだけついてまわる補導歴です。

 

 

それに対して非行歴はもっと重いものです。補導が注意だけなのに対して、非行歴は正式なルートに乗ることになります。非行といっても犯罪とやっていることは変わりませんから。警察から取り調べも受けることになります。

 

 

補導歴が未成年のうちだけ残るデータであるのに対し、非行歴は一生ついて回ります。補導歴が警察でだけ把握している情報なのに対し、非行歴は警察以外でも取り出すことができる記録になります。検察庁とか。

 

 

犯歴というのも、非行歴は含みます。たとえば就職活動で履歴書に犯罪歴を書く欄があったとしたら、補導歴は書かなくてもいいものです。たとえば補導歴を書かなかったとしても、バレることは無いでしょうし、たとえバレたとしても「補導は犯罪じゃありませんし」と言い返すことができます。

 

 

けれど非行歴は書かなければウソになります。もし書かなかったらバレる可能性がありますし、書かなかったことがバレて「どうして書かなかったのか?」と問われれば、言い返すことができません。補導歴のように「犯罪じゃありませんし」という言い方はできないでしょう。

 

 

時々、「自分が警察からされたことが補導なのか、非行として扱われたのかわからない」という声があります。警察からその場で教えてくれたり、あるいは警察に「自分がされているのは何なのか。補導なのか、非行になるのか」と聞ければ一番いいでしょう。

 

 

ですがもしも「聞けずに帰されてしまった」ということでしたらどうすればいいのか。推測する方法は無いのか、というとあります。まずは取り調べです。取り調べをされたら非行少年として扱われた、ということになります。

 

 

取り調べは、個室で担当の警察官と面と向かって一対一での話です。「言いたくないことは言わなくていい」なんてことを言われて始まります。で、最後に警察官が取り調べの中でつくった調書に署名して終わりです。

 

 

それと、鑑識作業をされたかどうか、というのも見分けるポイントになります。非行少年として扱われたのであれば、警察署で指紋や写真をとられているはずです。

 

 

とはいえ、あくまでこれらは法律上の、という話ですから。法律を扱う警察官からしたら、補導と非行は別物です。不良少年と非行少年、まったくの別物として扱います。扱い方も、それに対する気の使い方もレベルが違います。警察的には補導だったらそんなに気を使いませんが、非行だったら気を使います。

 

 

たとえば警察的には、相手が非行少年だったら、逃げられないように細心の注意を払うでしょう。不良行為少年だったら、逃げられても「やれれた」で終るのですが、非行少年の場合には終わりません。最後、きちんと保護者に返すまで安全を確保しなくてはなりませんし。

 

 

警察以外の世間一般的な見方でも、不良行為と非行はそんなに区別はされていませんよね。

 

 

たとえばタバコ。タバコを吸っている未成年を見れば「不良」といったり「あれは非行だよ」と言ったりしますが、警察的にはタバコを吸っている未成年は不良行為少年です。なので警察的には補導をすることになります。

 

 

ですが、警察的には補導でも、それはあくまでも警察の中での区別なので、世間的には不良も非行も一緒です。どちらも「悪いこと」という一括です。

 

 

というわけで、補導と非行は違う、という話でした。非行の方が重いです。ただし、法律的には、ですけど。世間的にはどっちもどっちになります。

 

 


 

 

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