未成年の補導は何回までされるのか

2020.06.25 (木)

少年補導は何回でもなされます。多ければ、補導歴が20回ほどある少年もいます。運転免許のように「累積点数が〇〇回以上は免許停止」のようなペナルティーはありませんし、サッカーのように「イエローカード〇枚でレッドカード」のようなルールもありません。補導は何回されても補導です。

 

 

20回ほどある少年は、もはや警察官のお得意様です。制服を着た警察官にも普通のサラリーマンのような営業成績がついて回っていて、「一回の勤務の中でどのくらい仕事をしたか」を上司から求められます。交通違反者を見つけて切符を切ったり、各家庭を回って巡回連絡をしたり、通行人を捕まえて職務質問をしたり。その中にはもちろん、少年補導もあります。少年補導をすれば〇点というのがあるので、「今回は成績がよくないなあ」「今月は振るわないなあ」という警察官は、少年補導をしに、夜に少年が集まりやすい場所に行きます。

 

 

そこには警察官と顔なじみの少年たちもいて、彼らも警察官と話をするのはまんざらでもありません。少年と言ってもやはり子どもなので、「警察官の中で知られている」「警察官の中で顔が出回っている」というのは、仲間内でどこかステータスを感じるのでしょう。

 

 

中には警察官と積極的に仲良くしようとする少年もいます。表向きは「また警察かよ」なんて言いながら、そんなに嫌がっていないような感じです。

 

 

少年補導といっても、本人たちからすれば直接的なペナルティーがあるわけでもなく、何回なされても何も変わりません。ですから、少年たちは少年補導されることに特に警戒しないものです。もちろん、警察は少年の親に電話連絡して「お子さんが夜に出歩いていましたので、ご家庭でもご指導を」「お子さんがタバコを持っていたので、ご家庭でもご指導を」とは注意はするのですが、何回も夜に出歩いたりタバコを持っていて、お得意様になっている少年の親が、警察から電話連絡を受けたからといって、どこまで「ご指導」をするかと言えば、大してしないのではないでしょうか。気にかけていないのではないでしょうか。

 

 

少年たち当人にとってみれば、少年補導をされても、警察官から名前を聞かれるだけ。警察官からそのうち名前を覚えられて、なんか「悪(わる)」になった気がする。親からも大して注意をされない。のであれば、少年の不良行為を止めるものは何もありません。

 

 

そのうちにそんな少年たちが数人集まって、警察官から話しかけられるのを集団で待っているような状態にもなります。

 

 

初めは警察官から話しかけられて小言を言われることに不安だったり、ビビっていたりしても回数を重ねていれば慣れてきます。言われても何も生活に変わりがなければ、警察官が特に不安がったりビビったりする相手でもなくなります。

 

 

こうして少年補導が10回、20回とある少年が出来上がっていくのです。

 

 

「じゃあ、少年補導には何も意味がないのか」というと、僕はそうでもないと思っています。

 

 

確かに犯罪者の権利が声高に叫ばれている日本では、少年が犯罪や非行には当たらない不良行為をしたところで、警察官がそのことをうるさく注意することはできないでしょう。

 

 

少しでもうるさく少年を注意すれば、世論の矛先が警察官に向き、警察官は自分たちの首を締めることになりかねません。うるさく注意された少年たちの中に、警察を敵視する親がいないとは限りません。警察官は穏便な仕事をすることで生きながらえます。

 

 

子どもが少年補導をされたときにアンテナを張らなくてはならないのは、結局は親ということになります。少年補導がどのような形でなされたか、警察官が少年補導をしたときに自分の子どもはどんな様子だったのか、警察官に電話で聞いてみましょう。

 

 

そのときに、少年補導が適切だったかどうかという警察官のアラを探すようなことではなく、あくまでも自分の子どもがどんな様子だったのかに焦点を絞って聞いたほうが、得るものがあると思います。

 

 

少年補導が違法だったなんてことはまず無いでしょう。少年補導がシンプルだからです。23時以降は深夜徘徊だし、タバコがポケットに入っていたら喫煙だし、学校の時間にウロチョロしていたら怠学です。難しい判断が入り込む隙間はありません。

 

 

自分の子どもが「いつ、どこで、誰と、どんな理由で、何をしていたのか」を聞きましょう。警察官は事を荒立てたくないので、気になる悪いところがあってもそんなに悪く言いたがりません。が、「警察のあらを探すような電話ではない」ことが伝われば、もしも気になることがあれば、警察官は詳しく話してくれるでしょう。

 

 

少年補導をした警察官から直接、話を聞いた方が状況がわかるはずです、少年補導の情報は生活安全課に集約されるので、警察署に電話しても書類を集めているだけの人に回される可能性があるのですが、書類からはその時の状況は詳しくわかりません。少年補導をした警察官に回してもらって、その日にいないのなら勤務する日を聞いて、直に話を聞いてみましょう。

 

 

警察官自身も「大したことない」と思っていても、もしかしたらあなたの認識や想像とは違う動きを子どもがしていないとも限らないのです。

 

 

 


 

 

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