子どもの非行を防ぐためにおさえておくべき、抽象化思考の本質とは

2018.06.29 (金)

抽象化思考を考える上で抑えておくべきところ。それは、抽象的なことこそが本質的であるということです。本質は抽象に宿るとも言い換えることができます。本質的なこと、大事なこと、より真実に迫ったことは、抽象的にしか表現できないのです。

 

 

物事には具体的なことと、抽象的なことがあります。これは「ここからは抽象的、ここからは具体的」と線で分けられるものではなく、境目は曖昧なものです。抽象化具体かというものは相対的なものであり、絶対的に抽象的・具体的というものはあるものではありません。

 

 

具体例で愛を用います。「愛」とはなんでしょうか。愛がある場面にはプレゼントがよく用いられます。恋人へ自分の愛を証明するため、物をプレゼントするのです。もしかしたら恋人に高価な物をプレゼントした経験が、あなたにもあるかもしれません。

 

 

ですが、愛とはプレゼントでないことは誰もがわかっていることです。愛は、プレゼントという具体的なものでは表現できないのです。それは、愛が人生において極めて大事な、本質的なものだからです。本質的なものはモヤモヤしているのが常なので、ハッキリとした具体的なもので表そうとしても、最初から無理があるのです。

 

 

もう一つ具体例をあげます。よくあなたには目標があるでしょうか。目標は人生において極めて重要です。充実した人生をおくるため、多くの人が目標を持っているます。成功者と言われる人たちも、それぞれ大きな目標を持っているのがほとんどです。

 

 

「お金持ちになる」「でかい事業を成功させる」「家族を幸せにする」など、それぞれ考えている目標があると思います。目標とは抽象的なものです。抽象的なものはモヤモヤしているので、具体的な手段を用いないと達成することができません。

 

 

「お金持ちになる」という目標の場合、そのままではあやふやです。「何歳までに」とか「金額はいくらか」「稼げるようになりたいのか、それともストックか」など、何もわかりません。どうやって目標に近づいたらいいかもぼんやりとして現実味に欠けます。

 

 

だから、具体的な手段が必要なのです。「まずは今月、貯金を●●円貯める」「職場で営業成績一番を目指す」「お金持ちになる方法の本を5冊読む」など、明日から使える具体的手段が必要なのです。ですが、これらの手段はあくまでも手段であり、目標ではありません。具体的な手段は、目標にはなり得ないのです。

 

 

このように、重要なもの、本質的なもの、真実であるもの、とは曖昧でモヤモヤしているものなので、具体的な物で表すことはできません。仮にあなたに欲しいものがある時、もしそれが具体的なものであれば、再考する余地があります。なぜなら、それが真実でない表面的なものである可能性が高いからです。

 

 

人間にはバイアスがあり、わかりやすいものを好みます。ハッキリとしていて、イメージの共有が容易なもの。具体的な形を伴うもの。明確に説明が可能なもの。ですが、抽象的なものにこそ真実が宿ることを忘れないでください。本質とは、モヤモヤとした抽象的なものなのです。

 


 

 

 

 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

 

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