1万円起業 〜 子どもの非行を防ぐためのブックレビュー
子育てをしていると「起業」について一度は考えたことがあると思います。
好きでもない仕事をずっとしていて「子どもにイキイキと仕事をこなす姿を見せられたらな」となげいたり。子育てに追われて満足に職場に貢献できず、「子育てをしながら会社勤めなんて無理がある」と思ったり。無理して習い事に子どもを通わせるうちに「もっとお金があったらなぁ」と考えたり。
そんな時に頭に浮かぶのが「起業」です。嫌な人間と付き合うことなく、子育ての時間も多くとり、うまくいけば今よりも高収入に。それから「こんなことをすれば儲かるんじゃないか」「こんなサービスは今までにないんじゃないか」というアイディアを思い浮かべることもあると思います。
おそらく思い浮かべるまでは多くの人がしているんだと思います。ですが、そこから行動に移すのはごく少数だと言われています。「アイディアは思いつく、だけど行動しない」のが多くの人です。
本書では多くの起業家を紹介しています。本書で紹介している起業家は
・ 初期資金は100ドル(1万円)〜1000ドル(10万円)
・ 年間の収益5万ドル(500万円)以上
・ 資格や技能は必要としない
・ ごく少人数(自分1人、もしくは友人数人との場合がほとんど)
です。
特に特徴的なのは、本書で紹介する多くの事例が「いつの間にか起業していた」ケースです。「起業」というワードを意識することなくです。ある人は、自分の興味の対象を突き詰めてマネタイズした結果です。またある人は、職がなくなって「なんでもいいから収入を」と行動した結果です。
ストイックに起業を目指すだけでなく、起業に至る過程は色々なケースがあるのだと思います。起業について頭をよぎったら、情報を集めましょう。本書は「こういう起業のケースもあるんだ」というヒントをくれます。頭を柔軟にしてくれる一冊です。
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