一流の育て方 〜 非行や子育てについて考えるためのブックレビュー
育児方法の本です。学生に対する「自分が受けてきた子育ての中で良かった事と悪かった事」のアンケートを実施し、そこで得られた意見から、「子どものために親はどんな子育てをすべきか」を探る内容です。
第1章 「主体性」を最大限に伸ばす
1 自由に決めさせる
2 助けすぎず、サポートする
3 自分らしさを育む
第2章 「視野」を広げ、天職に導く
1 視野を広げる
2 天職への道をひらく
第3章 やり抜く力「グリット」を育む
1 モチベーションを高める
2 真剣に最後まで続ける
第4章 一流の「コミュニケーション能力」を磨く
1 コミュニケーションに慣れさせる
2 異なる視点・価値観・感情を理解させる
3 心を通わせる習慣を身につけさせる
第5章 これで自分から「勉強」するようになる
1 「習慣つけ」をする
2 「勉強への動機づけ」をする
3 「勉強観」を育む
第6章 「勉強以外の勉強」をさせる
1 自制心・思いやり・教養をしつける
2 親の振る舞いで導く
第7章 「無償の愛情」を感じさせる
1 おおらかな環境で子どもを伸ばす
2 無償の愛情で子どもを守る
「網羅されている」という印象です。子育てにおいて「どうしようか」という悩みはつきものですが、大方の悩みに応えられるように、多くの悩みについて考察されています。
著者は、子どもはにこにこ笑っていて、読書好きで、自分が好きなこと得意なことをわかっていて、感謝する習慣を持っていて、他人の考えを聞く力があり、好きなことに打ち込んでいるのが理想と言っています。
親の姿としては、子どもの視野を広げて自由に決めさせ、子どもの挑戦を励まして応援する姿勢を持ち、勉強は強制せず動機づけして子どもをよい環境に置き、自らが手本となるような言動を心がけ、自制心と他人への接し方はきっちりとしつけ、ときには自分から気づかせるように静かにしかってあげ、何よりも明るく笑って無償の愛情を注ぐことと言っています。
数ある子育て本の中でも、内容の凝縮度は高いほうだと思います。子育てに関しての不安や悩みに道が開け、各家庭の子育ての方向を定める一助となる本です。
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