なぜ子どもへの親の過干渉がいけないのか。主体性を育む方法とは

2020.06.28 (日)

僕は本を読むのが好きだ。アマゾンで「どの本を読もうか」とアマゾン巡りをしたり、実際の本屋に行って本を手に取りながら内容に思いを馳せるのが好きだ。

 

 

で、どの本にも‥というかビジネス本、自己啓発本、育児本。人の成長に伴う本に決まって載っている言葉が、「主体性」である。おそらく平均的に、どの年代、どの世代、どの時代の人間の成長にも欠かせない要素なのだろう。

 

 

それと同時に、こうまで本に記載されている、いつまでも本の中で獲得方法が論議されているということは、それだけ身につけている人が少ない、それだけ身につけるのが難しい、のではないかと思う。どの時代の人たちも、「主体性こそが‥」と思いながら、その本質的な獲得方法には至っていない、ということだろう。

 

 

「主体性」を辞書で‥といってもネット上で検索してみると、

「自分の意志や判断に基づき、責任を持って行動すること。 自分の考えによって取るべき行動を選択するだけではなく、自らの行動がもたらす結果にも責任を負う、という意味。 自主性と比較すると、主体性には「自分の行動に責任を負う」ことが強調されている一方で、自主性には「選択の自由」と「責任」の意味が含まれてない」

とのことである。

 

 

なぜ自主性を身につけるのが難しいのか。自主性とは、限りなく自分の内面の問題だからだ。それに対して現実の世界では、人間関係が欠かせない。限りのない人間関係の渦にある現実社会において、どこまでも人間関係の影響が追ってくる世の中に置いて、自分の内面を掘り下げる作業、それが自主性だからだ。

 

 

どれが自主性なのか、何が自主性なのか、基準はあいまいである。「これが自分の自主性か?」と思っても、そこには他人からの影響が少なからず見える。自主性の輪郭を具現化するには、自分の内面と向き合うことが必要なのである。その過程において邪魔なのは、他人からの干渉だ。ここで他人とは、家族すらも含まれる。一般的には一番近しい、なくてはならないと考えてられている存在の家族さえ、自主性を見出す作業においては他人というくくりなのである。

 

 

というのも、家族は近しいことが仇になる。当人に近いからこそ干渉的になる。ある程度の距離があれば遠巻きに見られるものを、相手のためを思うからこそ、色々とアドバイスもしたくなるし、人間的に間違っていると思えば怒りたくもなるのだ。

 

 

ただし僕がここで言いたいのは、「自分の為を思っていってくれているのだから、家族のアドバイスくらいは聞くように」ということではない。むしろ言いたいのは、「家族でさえ余計な干渉は控えよ」である。

 

 

主体性の源泉は、純粋な自分の中の好き嫌いにある。好きだからこそ積極的にやれるのだ。好きだからこそ、他人から見た苦を当人は苦とは思わない。好きだからこそ、他人から「やめる」ように言われすらやっていられるような持続力を発揮できる。好きだからこそ、のめり込める。好きだからこそ、結果の良し悪しに関係なく責任を甘受できる。

 

 

「お前のためだ」「お前のために言っている」は、パターナリズムと言われ、正義の仮面を被っているが故に遠ざけるのが難しいが、間違いなく自分の絶対領域を侵すものだ。家族主義、温情主義、父権主義と訳される。自分の好き嫌いを曇らせる敵だ。

 

 

家族ですら、自分の好き嫌いを意識したほうがいい。自分は何が好きで何が嫌いなのかについて、うまく言語化できる作業をした方がいい。というのも、他人の好き嫌いを受け入れるには、自分が好き嫌いを具体化する作業がなければならない。

 

 

自分で痛みをわかってはじめて他人の痛みがわかるように、自分で好き嫌いを意識してはじめて他人の好き嫌いも尊重できるようになる。自分で好き嫌いの効果を実感してはじめて、他人にも好き嫌いのエネルギーを認められるようになる。

 

 

何が好きで何が嫌いなのか、それは完全に個人的な意見である。そこに他人が入らなければ入らないほど、好き嫌いの純度は高まる。他人が入った瞬間、個人という枠は外れ、一般性が含まれることになる。他人の視線という不純物が入り込む。

 

 

それは好き嫌いではなく、良し悪しである。個人的な好き嫌いは、「世間では何が良いとされているのか、世間では何が悪いとされているのか」という一般的な問題へと様変わりしてしまう。

 

 

競争戦略上で大事なのは、「個性だ」と言われている。ビジネスの世界においても、いつも言われているのは他社・他人との違いである。同じ商品であれば、安い方、性能がいい方が選ばれるが、そこに自分だけのオリジナルが入るからこそ、他でない自分が選ばれる。

 

 

個人的な好き嫌いを、当人のライフスタイルにまで発動させたものが、個性となる。将来、社会に出るうえでも、ビジネスをする上でも、個性は欠かせない。個性は小さい頃から磨かれるべきだ。個性は大人になってから磨こうと思ってもなかなか磨かれない。長い年月をかけて、もう十分に他人が浸透しているからだ。

 

 

もちろん、善悪の判断は大切である。社会の構成員でいある以上、何が善で何が悪なのかの基準は持っていなくてはならない。けれど、それを自分の好き嫌いと混同してはいけない。他人からの指導を受けることは間違っていはないが、それと同時に侵されていはいけない自分の絶対領域も確保しておく必要があるのだ。

 

 

主体性の源泉は、個人的な好き嫌いである。自分は何が好きで、何が嫌いなのか、他人に説明できるくらい言語化しておくのが望ましい。

 

 

 


 

 

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