所持品検査を「見せたくないものがあるから」という理由で断れるのか

2020.06.23 (火)

「所持品検査を断れるのか」という問題がある。

 

 

もちろん断れる。法律的に、そこに強制力はない。「見せたくないものがあるから」「個人のプライバシーだから」でオッケーだ。けれどそれは合理的な理由ではない。所持品検査を断ることに合理的な理由を容易するのは無理だと思う。断れる。けれどそれは第三者的に見れば釈然としないものになる。

 

 

所持品検査は面倒くさい。それは普段、警察官を想定していないからだ。

 

 

普段生活していて、警察官の存在を気にする状況など無い。警察官という存在なぞは、僕たちの人生計画には入っていないのだ。確かに警察官は、世の中を支えている仕事である。他の仕事と同じように、なくなっては困るものだ。警察官がいなくなれば犯罪を取り締まる存在がいなくなるし、実際にはその場にいなくても警察官という名前が犯罪を抑制しているのもわかる。

 

 

日常では警察官が自分たちに関わることなど想定していないのが普通である。誰が普段の日常の中で警察官から声をかけられることを想像していようか。警察官と話をしたり、警察官と顔を向き合わせたり。そんな想像は、日常生活の中で皆無である。

 

 

だけど、実際には大いに有り得る話なのだ。警察官と接する機会があるかどうかはロシアンルーレットのようなもので、誰に当たるかわからない。日本の人口に対する警察官の数が少ないから、普段は警察官の存在を僕たちは自分の生活の中に想定していない。

 

 

だけど、誰が警察官から話しかけられるのか。誰が警察官と接する機会を持つかは、ランダムで決まるものだ。警察官が街を自転車で走る時、バイクで走る時、パトカーで走る時、徒歩の時。その時にたまたま近くにいた人が、ルーレットに当たることになる。たまたま警察官の視界に入った人が、くじを引くことになる。ババを引くことになる。

 

 

滅多に当たるものであはない。犯罪者でもなければ、そのババを引くことは、一生に一度あるかないかである。けれど、確実にルーレットは回されているのだ。なぜなら、警察官は社会に必要な存在であり、昨日も今日も明日も彼らは仕事をしているからである。

 

 

だから、「もしも警察官から話かけられるかもしれない」「警察官から呼び止められるかもしれない」ことを織り込み済みで生活していれば、たとえ警察官から職質されても驚きはしないだろう。「面倒くさい」とか「時間がないのに」なんて思わずに、警察官に合わせることができるだろう。

 

 

警察官の所持品検査を嫌だと思うのは、想定外の事態だからだ。不安なのだ。所持品検査をされて、もしも何か見つけられたらと思うと心が重くなるのだと思う。合理的に考えれば、所持品検査に応じない理由はない。もしも「自分は犯罪者ではない」「持っていていけないものは何も持っていない」と自身を持って言えるのなら、警察官の所持品検査に応じることを拒否する理由はないだろう。

 

 

というのも、警察官が社会に必要だし、所持品検査をしなければ世に潜む犯罪者を見つけられないことぐらいは誰でもわかるからだ。もしも警察官の所持品検査に対して誰がも気軽に簡単に「ノー」と言えるのであれば、社会に治安など無い。

 

 

バッグの中に包丁を入れていても、バールを入れていても、盗撮用の小型カメラを入れていても、警察官に所持品検査の「ノー」を突きつけられて、それによって警察の所持品検査を免れられるなら、犯罪者にとって社会は天国だろう。

 

 

気軽にバッグの中身を見せる犯罪者はいない。バッグの中身を見たいと犯罪者かどうかは確認できない。だから、所持品検査は「強いる(しいる)」ことになるのだ。

 

 

警察官はよく「何も悪いことをしていないならバッグの中を見せてくれてもいいじゃないですか」という。理屈で考えれば、それはそう。

 

 

問題は感情なのだ。感情が、警察官の所持品検査に対して「ノー」と言っているのだ。警察官の態度、言葉遣い、面倒臭さ。それらが合理的に考えれば受け容れてもよさそうな所持品検査を拒んでいる。

 

 

なので、解決すべきは感情の問題だと言える。あと処理すべきは感情だけなのだ。

 

 

それと、やはり警察官の側からすると、「バッグの中身を見られたくない」という人は、何かしらやましいものを持っていると考える。それは、犯罪にはならなくても、自分(所持品検査をされる側)の立場を脅かす可能性のあるものだからなのだろう。

 

 

それを警察官に見せることで、どこかそれを持っているのを公(おおやけ)にするようで、公衆の面前にさらすようで、不安なのだ。水面下に忍ばせているものがバレるのではないかと不安なのだ。

 

 

警察官の所持品検査は、拒否することができる。これは紛れもない事実である。所持品検査に強制力はない。法的に定められたものではない。もしも強制で持って所持品検査をするなら、裁判所の令状が必要になる。街なかの職務質問では、よっぽど犯罪の確信がなければ令状なんて取ろうとしないし、簡単に令状なんてとれない。

 

 

前提としては、「見せたくないものがあるから」で所持品検査は断れるものなのだ。けれど、そこに合理性があるのかというと、僕は無いと思う。所持品検査を断る人がよく使う「プライバシーの問題」なんてものに合理性があるとは思えない。犯罪性があるかどうかを確認するために見せて困るようなプライバシーは、すでにプライバシーの程度を超えている。

 

 

所持品検査を拒むのは、感情だけなのだ。

 

 

 


 

 

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