子どもへのイライラをなくすには、アナロジーを体得せよ
「またジャイアンにやられたんだね」
といって、ドラえもんがのび太のために出す未来の道具。その中に、どこでもドアがあります。憧れた人も多いのではないでしょうか。どこでもドア。これは空間移動とか、瞬間移動と呼ばれる能力でもありますよね。アニメや映画や漫画でも、このての能力は昔から重宝されていて、実際にあれば非常に便利であるがゆえ、多くの人間が憧れる能力でもあります。映画X-MENにも、ナイトクローラーやブリンクなど、空間移動できる能力は、重宝がられています。
そんな、二つの空間を繋げる能力・どこでもドアのような能力が、アナロジーです。日本語で言えば、「類推」となります。「似た種類のものから推測すること」です。自分が知っているものから推測することです。何も難しいことではありません。
例えば、初めて入るコンビニのお店があったとして、「どうやって商品を買ったらいいかわからなない」なんて、ありませんよね。たとえ初めて入るコンビニだとしても、それまで何十回とコンビニに入ったことがあるのであれば、「欲しい商品を棚からとってレジに持って行ってお金を払う」なんていう流れは想像できます。コンビニに入ったことがないとしても、スーパーなりデパートなり、何かしら「お店」と呼ばれるところを利用した経験があるのであれば、誰かから教えられることなどなくても想像できるんです。それまでに似たような経験をたくさんしているので、たとえ初めての経験でも、戸惑うことがないんです。
それとか、例え話ってありますよね。相手に説明するために、似たケースを持ち出して説明する方法です。説明しようとしているものは、相手にとって初めてです。それをうまく説明するために、相手がすでに経験済みであろう、相手がすでに知っていることであろうケースを示します。それによって、相手の理解を促すんです。納得しやすくなります。
このアナロジーですが、うまく類推できるかどうか、初めてのことでもうまく経験から持ってこられるかどうか、相手が納得するような例を出すことができるかどうかは、いかに共通項を見つけられるか、になります。「欲しい商品を棚からとってレジに持って行ってお金を払う」ことを共通項として頭の中で見つけたからこそ、初めてのコンビニでも戸惑わないんです。
で、これって人間関係にも応用できることだと思うんです。「いかに共通項を見つけられるか」が、人間関係にも言えることなんです。例えば初めてあって人でも、出身県が同じだったり、趣味が同じだったりすれば、意気投合しますよね。たとえ同じでなかったとしても、隣の県だったり、似た類の趣味だったり、だいたいの方向性があっていれば、話があうはずです。
いかに同じと見ることができるか、いかに繋げられるか、がポイントなんです。
仕事ができない部下に対して、「こいつが考えていることは分からん」と突き放すのは、アナロジーが働いていない証拠です。「俺も昔はこんなだったな」と考えることができれば、過去の自分と、目の前にいる部下とを繋げて考えることができます。
繋げて考えられれば、親近感も湧いて、相手の至らない部分にもそれほどイライラすることもなくなるでしょう。自分でなくとも、例えば自分の息子とか。仕事ができない部下に対して「俺の息子も職場でこんな風に戸惑っているんじゃないか」と想像することができれば、無下に怒ったりできないはずです。ポイントは、繋げられるかどうかなんです。
どこでもドアのような能力です。繋がるかどうか、繋げられるかどうか、がポイントなんです。このアナロジーの成功の鍵は、幅広い知識に加えて、いかにそれを繋げられるかです。たとえ幅広い知識を持っていて、繋げられる可能性のあるベースをたくさん持っていたとしても、実際に繋げて考えられなかったら意味がありません。幅広い経験を持っているにも関わらず、人に対して優しくなれない人は、繋げられないんです。
繋げる為のポイントは、抽象化にあります。ベースである自分の経験も、ターゲットである相手も、抽象化して輪郭をぼんやりとしてしまえば、繋がる範囲が広がります。ベースとターゲット、どちらも応用が聞くようになります。
イライラをなくすには、アナロジーを働かせることがポイントになります。子どもへのイライラをなくすのであれば、例えば「自分も子どもの時はこんなだったな」と自分の子ども時代と繋げたり、「子どもの時なんて、大抵はこんなものだろう」と、一般的な子どもを想像して繋げたり。ポイントは繋げることなのです。
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