犯罪をなくす方法。怒らない人は何を考えているのか

2020.02.29 (土)

たとえば、こんなケース。

 

 

「クリスマスに食べる予定のケーキが届きませんでした。誤配送で全く別の地方に行っていました。しかし、運送会社は『混みあって遅れてます』と言うばかり。自社の不手際を隠して、さも仕方のなかったことのような物言いに腹が立ちました」

 

 

実際、僕もその立場だったらどうなるかはわからないけれど、こういった場合、怒りよりも他のことが頭に浮かんでくるんですよ。「この人にとっても仕方のないことなんだろう」とか「この人だってミスをしようとしてミスしたわけじゃないだろうし」とか。なので、怒るってことは無いと思います。

 

 

怒らない人っていうのは世の中に一定数いて、全く怒らないでニコニコしている、「るろうに剣心」天剣の宗次郎みたいな人もいるでしょう。宗次郎は子どもの頃に苦労していて、嫌な顔をすると確か奉公先の人から叩かれるとかで、それで感情を押し殺して、笑っているのが板についた、みたいな設定でした。

 

 

僕なんかは、全く怒らないではいられない。怒りの気持ちだってあるし、怒らないで損ばっかりしていると文句の一つでも言いたくなります。忙しくて、締切に追われていて、それでもアイディアが浮かばなくて焦っているときに、仕事を中断せざるを得ないことが舞い込んでくると、「なんだよ」と愚痴を言いたくなります。が、それでも怒る率は少ないと思う。そういう意味では、身近な怒らない人だと言えますね。

 

 

僕がどうして怒らないでいるのかというと、警察の仕事をする中で、怒る人をずいぶんと見てきたからです。警察っていうのは怒る人、怒りの感情、イライラ。そんなものと一緒に仕事を職業です。一般的には「犯罪を扱う職業」との認識があると思うし、それも間違いではないのだけれど、犯罪者よりもイライラしている人と一緒にいることが多いと思う。

 

 

犯罪の現場には負の感情が漂っていて、それがいわゆる「怒り」だったり「イライラ」だったり「不寛容」だったりするわけです。で、それらの中から、時々犯罪が生まれます。7割くらいは犯罪にならず、犯罪までには至らずに終わるんです。が、たまに犯罪かそうでないかの線を越えて、犯罪として扱わなければならない状況になってしまいます。

 

 

犯罪として扱うには、いくつかのハードルがあります。まずは法的にアウトな状況。法律的に犯罪と言えるかどうか。だけどこれだけではまだまだ犯罪ではなくて、犯罪として扱うかどうかの、ここはスタート地点です。法律的に犯罪として扱えるのであれば、「じゃあどうするか」を考え始めます。被害者感情はどうか、世間的な妥当性はどうか、公判に耐えられるか、犯罪として扱って状況は改善するか、などを考えてトータルで考えていけるようならゴーとなります。

 

 

なので、犯罪っていうのは怒り、イライラ、不寛容から生まれるんです。犯罪を無くすには、これら負の感情を無くす、あるいは減らすことが必要でしょう。

 

 

どうしたら負の感情を無くしたり減らしたりできるのかと言うと、僕的にはやっぱり「相手の身になって考える」とか「自分ごととして考える」とか「相手の気持を想像する」っていうことに行き着くのだと思います。なんだか小学校の先生が児童に対して言っているような、道徳チックな言葉で申し訳ないんですけど。

 

 

で、それには相手と自分の距離を縮めなければならないはずです。相手を自分とは別世界の生き物のように思っていては、相手の状況を自分ごととして考えられません。ケンカや口論の現場に行くと決まって聞くセリフが「意味わかんない」なんですけど、それって始めから拒絶しているんですよね。距離を置いて見てしまっている。それだといつまでたっても自分ごととして考えられないので、距離を縮める必要があります。

 

 

そのためには、相手と自分の共通点を探すことが良いのではないでしょうか。繋がる部分を見つけて、それをきっかけに距離を縮めるんです。たとえば一番上の例でいうと、「自分も仕事をしていて忙しい時があるんだよなあ」とか「自分も配送の仕事をしたことがある」とか「自分も仕事で似たような経験をしたことがある」と思えれば、配送屋さんの不手際を責めようとする気も萎えると思います。

 

 

「自分だって同じような状況を経験している」という共通点を見つけられれば、仕事でミスをした時の、相手には伝わりにくい「仕方のない状況」が理解できると思います。

 

 

「さも仕方のなかったことのような物言い」ってのに対してイライラする気持ちもわかるんですけど、それだって相手の立場になれば、本当に仕方のなかったことだったのではないでしょうか。言い訳をしたくなる状況に自分だってなったことがあるだろうし、時々「自分は言い訳をしたことはない。自分だったら誠心誠意謝るだろう」なんて言うのだったら、おそらくそれは自分を客観的に見られていないのだと思います。

 

 

そう考えると、「自分ごととして考えられない」「相手のみになって考えられない」ことの原因は、主観と客観のギャップなのかもしれませんね。「自分ごととして考えられない」「相手のみになって考えられない」人というのは、自分を棚に上げている可能性があります。自分でもやっているのに気づかない。

 

 

言っていることとやっていることが違っている。自己矛盾です。自己矛盾を無くすには、タイトル通りのこの本を読むのは良いでしょう。

 

なんとこの本は、イライラ、怒り、不寛容をなくし、犯罪を社会から無くすための一端を担える、ということになりました。

 

 

最後に、それた話をタイトルに戻しますが、怒らない人というのは、状況を客観的に見られている人です。自分も相手を責められる人間ではない、とわかっている人。間違いを犯したことのない人間は一人もいないので、自分の事を客観的に見られていたら、決してミスした人間に怒りをぶつけるなんてできるものではありません。

 

 

どうすれば自己矛盾に気づくか、どうしたら思い込みをなくせるか、どうしたら客観的に物事を見られるか、というのが犯罪をなくす視点でしょうね。

 

 

 

 


 

 

 

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思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」と聞かれた場合や、「それってどういうこと?」と深く知ろうとした場合、それと「どうやって持つことができるの?」となった場合に、うまく答えられないと思うんです。

 

そこで、一つの具体案として、「スナイパーのようなものだと」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりっていうのは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりっていうのは、似ています。

 

スナイパーと思いやりはどうして似ているのか。スナイパーと思いやりの間の共通点とは何なのか。スナイパーと思いやが似ているのだとしたら、思いやりを育むにはどうすればいいのか。そんなことを、この小冊子には載せてみました。35,222文字です。目次はこちらで公開しています。

 

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