全てのコミュニケーションギャップは、自己中に由来する

2019.08.12 (月)

なぜ私がコミュニケーションギャップについて話すのかというと、コミュニケーションギャップを解消することが、社会の平和になると考えているからです。警察官をやっているがゆえに、コミュニケーションギャップについて詳しいんです。

 

 

私は警察官をしていたんですが、警察官っていうと、「犯罪や少年非行や交通事故を取り扱う」っていうイメージがあると思います。これ自体は間違っていません。ですが、この「犯罪や少年非行や交通事故」っていうのは、仕事の中のごく一部でしかないんです。氷山の一角、ピラミッドの石の最上段です。

 

 

ハインリッヒの法則って、聞いたことがある人は多いと思います。職場なんかでもよく言われていますよね。「安全第一」をいう時に、よく持ち出すものです。一件の重大なトラブル・災害の裏には、29件の軽微なミス、そして300件のヒヤリ・ハットがあるとされているんです。

 

 

このハインリッヒの法則は、犯罪、トラブル、イライラの関係と似ています。すなわち、一件の犯罪の裏には、29件のトラブル・言い争いがあり、そして300件のイライラがあるのです。

 

 

で、ここからが面白ところだと思うんですが、ハインリッヒは、その一件の重大なトラブル・災害を防ぐには、300件のヒヤリ・ハットを予防することだというんです。300件のヒヤリ・ハットの情報を分析、解析することで、事故が起きるのを防げる、というんです。

 

 

犯罪も、これと同じようなものです。一件の犯罪を防ぐには、どうすればいいのか。それは、トラブル・言い争いを防ぐことであって、そのためにはイライラを予防することなんです。イライラをしないようにすることが、社会の中から犯罪をなくすことなんです。犯罪をなくすって、世界を平和にすることですよね。マーベルとかのハリウッド映画みたいで、どこか現実離れした目標ですけど、そういうことです。イライラをなくすことが、世界平和に繋がるんです。

 

 

イライラって、どんな時に現れるでしょうか。おそらく、他人とのコミュニケーションにギャップが生じた時に起きるものだと思うんです。おそらく、世界にいるのが自分一人だけだったら、コミュニケーションギャップなんて起きないですよね。何事も自分一人で完結しますし、初めから「自分一人しかいない」という前提なので。でも、そこに人がいると、イライラが起きてしまうんです。その辺は、「嫌われる勇気」にも書かれているところです。

 

 

警察官をやっていると交通事故ってよく扱うんですけど、交通事故に付随するものが、言い争いです。交通事故の現場に行くと、よく当事者どうしが言い争いをしているんです。で、この交通事故の言い争いが、世の中のコミュニケーションを如実に表しているものだと思うんです。世の中のコミュニケーションギャップの全てが、この交通事故の言い争いに含まれていると思います。この言い争いを聞いていると、「これこそが人と人とのコミュニケーションだよな」と、達観した気分になるんです。

 

 

・車っていう視界が限られた中でしか自己を見ていないのに、自分の視界から見えた状況が自己の全てだと思っている。(見えている一部を全体だと思っている)

・片方が車や運転に詳しくて、片方が運転に詳しくない場合、フィルターの細かさが違うので、話し合いにならない。(専門家と素人の意見は、フィルターの細かさが違うので噛み合わない)

・片方は何ヶ月前の事故でも昨日のことのように覚えているのに、もう片方にとっては大したことではないと思っている。(関心の高さが違う)

・お互いに、自己の一連の流れの中の、別々の部分について話していて、別々の部分について話している。(問題の提起か解決か、の男と女の問題のように、時間的にも別々の部分について話している)

・事故の全体を示さずに、いつまで続くから分からない説明を自分視点でし始める。(はじめに全体を示した方が、聞いている方はイライラしない)

・自己の事実を聞いているのに、「いかに自分が悪くないか」ばかりをアピールして話している。(聞きたいことと話したいことのズレ)

・いくら謝っても相手は許してくれない。もっと謝ってほしいと感じてしまう。(お金をいくらでも欲しがるように、無限の広がりに気づかない)

 

 

などなど。こんなにもコミュニケーションがズレているのに、このズレにお互いに気づいていないことが、一番の問題なのです。これらの全てに当てはまるのは、「自己中」という言葉でしょう。だから、コミュニケーションギャップを解消するには、まずは「間違っているのは自分かもしれない」という自分が自己中であることに対する認識なのです。これが第一歩であり、大きなウェートを占める部分です。車を動かすのも、一番最初に大きな力が必要で、動いてさえしまえば、あとは惰性で動き続けるものです。一番最初が一番難しいのです。気付けるかどうかが一番の問題で、気づいてさえしまえば、あとは解決に向けて動き出すものなのです。

 

 

自分が自己中だという認識が、コミュニケーションギャップをなくし、それがイライラをなくし、それが言い争い・トラブルをなくし、それが犯罪をなくし、それが世界を平和にするのです。

 


 

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