抽象化思考のすすめ〜人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか
「抽象」と「具体」、という二つの言葉があります。本来、この二つの言葉は同等であるはずです。どちらにもメリットとデメリットがあり、適している場面もそれぞれ、使い勝手もそれぞれです。なのに世の中には、具体=分かりやすくて良いこと、抽象=分かりにくくて悪いこと、というイメージがあります。
ですから、抽象に重きをおく考え方を意識した方がいいのだと思います。ただでさえ、世の中では具体的な分かりやすいものが興味を持たれる世の中です。どちらもフラットに扱っていると、いつの間にか抽象よりも具体の方に流れてしまいます。
何気なく生活していると、どうしてもはっきりしていて、分かりやすくて、現実的で、共感を得やすい具体の方に目がいきがちです。ですが、モヤモヤしているものはそんなに悪いことでしょうか。誰からも共感されないことは、そんなにも不便でしょうか。抽象は悪でしょうか。
そんなことはありません。全ては時と場合によるのです。具体と抽象も適材適所で使い分けなくてはなりません。
抽象のメリットは、一を聞いて十を知ることです。一つの事象から、その後ろに広がる世界を想像できること。それによって、経験していない事でも予想することができる事。未来のことについて先を読むことができること、です。
主観に重きを置いて、一つ一つを断絶して考えていては、一歩上からの視点が得られません。一歩引いた客観的な視点を想像すること。すべてのものは繋がっていることを前提に考えること。世界を求めずに寛容的に生きること。それが抽象化思考の入り口です。
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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