子どもが非行に走らないために、意識べき事とは
子どもが非行に走らないようにするには、子どもを一番に考えない事です。ここはジレンマなのですが、「非行に走らないように」「子どもが素直に成長するように」「子どもが真っ当に育つように」と考える人ほど、自分の子どもに対して視野が狭くなります。
そこにあるのに見えなくなったり、ないものが必要以上に気になるようになるんです。子どもを一番に考えてしまうので、子どものちょっとした仕草が気になったりします。例えば子どもであれば口が悪くなってしまうのは、ある意味しょうがないことでもあります。学校で多様性のある中で生きていますので、中には口の悪いクラスメイトもいるでしょう。
そのことに過剰に反応してしまうんです。親に対して悪口を言ったとして、「この子は将来、非行に走るんじゃないか」と言った、悪口と非行を簡単に結びつけてしまうんです。本来関係のないものをあるかのように勘違いしてしまうんです。
これというのも、子どもを一番に考えているからです。一番に考えていると、なんでも特別視してしまいます。一部分であっても、それがあたかも全体であるかのように思えてしまいます。一回、悪口を言っただけなのに、いつも言っているかのように思えてしまいます。
だから、一番に考えない事が大事なんです。肩の力を抜く、とも言えます。二番目でいいんです。一番は自分のことを考えましょう。親自身の人生を、どうするべきか考えるんです。自分が一番、子どもは二番目以降。それでこそ、子どもが見られるようになります。
「木を隠すなら森の中」なんです。森に入ると、木がたくさんありすぎて一つ一つの木が分からなくなるんです。距離が近いところにいると、全体が見えなくなるんです。
肩の力を抜いてリラックスして向き合う事で、フラットな心理状態で子どもを見る事ができるのではないでしょうか。
教育熱心な方には、もしかしたら子どもを二番目に考えることに抵抗を覚える人がいるかもしれません。自分のことを一番に考えることに抵抗を示す人がいるかもしれません。ですが、距離を置いて初めて見える世界があるんです。視野の広さは、ある程度距離を置かないと確保されません。
それに、自分が充実した人生を歩んでいると、それは子どもにも伝播するものです。「自分は充実した人生を歩めなくてもいいから、せめて子どもだけでも」と考えていると、結局は子どもも充実感を感じることはできません。
結局は、親自身が充実感を感じるかどうかなんです。不思議なことに、子育てに関する充実感というのは、親が充実していると感じるかどうかです。身も蓋もない言い方をすれば、親が充実していればそれでいい、ということです。実際に子どもが充実した人生を歩めているかどうかは、親には分からないことです。子ども自身が決めることです。親の物差しで、親の常識で、親の尺度で、子どもの価値観を測っても意味がないでしょう。子どもと距離を置くことで、子どもが見えてくるんです。
例えば私は昔、スキーが好きでした。寝ても覚めてもスキーのことを考えていた時期があります。スキー三昧の生活を送っていたんです。スポーツの中ではスキーが一番と思っていましたし、スキーがあれば他には何もいらないとも思えるほどでした。
が、それはスキーというものをよく見えていなかった時期でもあります。「上手くならなければならない」と思っていたんです。「スキーを上手くならなければスキーを楽しめない」と思っていたんです。だからこそ、スキーに打ち込みました。
その時は学生時代だったんですが、就職にスキーの業界を考えることはありませんでした。スキーが上手くなければスキー業界に携わる事ができないと思っていたんです。実際には、スキーが下手でも、好きであればいくらでもスキー業界に携わる事はできるんですよね。
でもその時は、視野が狭くなっていたんです。スキーが好きでスキーだけを見ていたのですが、それだけに客観的にスキーを見る事ができなくなっていたんです。主観一辺倒だと、見える範囲がどうしても狭くなります。「どうでもいい」とか「どっちでもいい」と思えるくらいになって、初めて周りが見えるようになるのでしょう。
子どもを非行に走らせないようにするには、子どもと距離を置く事です。これは、視野を広げる、という意味です。近くに寄って見ていたのでは、見えるものも見えません。距離を置いて初めて見えるものがあるんです。
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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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