子どもの非行を防ぐ、家庭での3つのポイントについて

2017.11.15 (水)

警察官をしていると、いろいろな家庭を知ることになります。警察の仕事をする中で知る家庭の多くは、マイナスの方向に針が振れている家庭です。

 

 

「110番通報」とは「SOS」です。人生がうまくいってプラスの方向に針が振れている人は、まず110番通報をしてきません。それは家庭内の問題も例外ではないのです。

 

 

110番通報で駆けつける多くの家庭は、うまくいっていない家庭です。それも、ある程度のレベル以上の、です。

 

 

110番に至るには、ある程度我慢している期間もあるからです。ある程度我慢して、もう我慢できない…というところで多くの人は警察を呼びます。警察官をしていて知った家庭の多くは、崖っぷちだったのです。

 

 

駆けつけた多くの家庭を思い返すと、やはり共通点は見えてきます。これらの共通点は、当たり前といえば当たり前のことなのですが、当たり前すぎて誰もしっかりと認識していないのではないかとも思うのです。

 

 

子供が非行に走るかどうかを問い詰めていくと、どうしても「家庭」と言う単位に落ち着きます。家庭という考えが崩れて様々なライフスタイルが見直されている昨今ですが、まだまだ子どもに多大な影響を与えるものです。

 

 

非行を防ぎ、素直な子どもに成長させる基地として、「家庭」という単位は未だにないがしろにできない存在なのです。

 

 

 

1 経済的に無理をしない

 

 

まず、経済的に無理をしないことです。所得の大きい少ないに関わらず、身の丈にあった消費をするべきです。経済的に負担がかかると、他の場所でも歯車が狂い始めます。

 

 

お金を無理できないとなると、体も不健康になります。考えにも余裕がなくなり、視野が狭くなります。精神的にも不安定になります。

 

 

少し具体的に言うと、住まいにお金を掛けるのは控えるべきでしょう。家人が身の丈に合わない家に住んでいる家庭は、家に入った瞬間にわかります。住人と家が不釣り合いなのです。

 

 

確かに良い家は魅力的です。家は生活の土台なので、憧れが出るのもわかります。ですがその家に住むためにウン千万の借金を背負うことが果たして見合うことなのかどうかです。

 

 

時代は次々に変わります。新しいものはすぐに古くなります。新しい価値観、新しいライフスタイルは、あっという間に出ては消えます。隆盛が激しいものに資源を集中投資する事は正しいのか、後から振り返って後悔しないか、今一度考えるべきなのでしょう。

 

 

2 怒らない

 

 

次に、怒らないことです。子どもにも怒るべきでないし、夫婦間でも怒るべきではありません。穏やかに、おおらかに、寛容的に、が望ましい家庭です。

 

 

怒っている人が家庭内いると、空気がよどみます。マイナスの要素が家庭に入り込むのだと思います。

 

 

他人の家庭を見ていて思うのですが、しつけで怒るべきではないのだと思います。子どもを怒れば、その子どもの行動は治りますが、その分、必ず歪みが出てきます。子どもの心が親から離れたり、子どもの集中力がなくなったり、子どもの気持ちが不安定になったりです。

 

 

短絡的に怒って子どもの行動を変えようとしても、失うものの方が大きいはずです。ゆったりと構えて、少々のことには目をつむる、心の広さが必要なのです。

 

 

3 リテラシー

 

 

最後に、リテラシーを身につけることです。リテラシーを身につけるには、まずは知ることです。どのようなリテラシーがあるのか、どのようなリテラシーが自分たちに必要なのか、どのようにすればリテラシーが身につくのか。それらを知らなければ始まらないので、情報に敏感にならなくてはなりません。

 

 

アンテナを高くして、新しい情報、多くの情報、それまでの自分の価値観とは異なる情報を得ることに敏感になることです。いつまでも古い価値観を持ったまま「自分にはこれが合っている」「自分にはこれしかない」と思い込んでいては、非常にもったいないです。

 

 

例えば買い物です。今は中古市場が非常に活気付いているようです。中古品に対する汚いなどのネガティブなイメージは、どんどん薄れています。状態の良い安価な商品が中古市場には出回っています。アプリなど、自分にあっている中古商品を簡単に見つけられる方法も出回っています。

 

 

「子どもに買い与えるものを新品で揃えなければならない」という発送を捨てられない人が未だにおり、多大な損をしているように感じるのです。

 

 

例えばインターネットに関する知識です。「個人情報を抜き取られる」「漠然と信用ならない」などの不安から、現金主義だったり、現物を見なければ安心できない人が未だに多い現状です。

 

 

インターネットに関する少しの知識があれば不安が後退し一歩踏み出せるはずなのに、知らないが故に踏み出せないのです。インターネットやモバイルを使いこなすことは、メリットの方がデメリットを上回ることに未だに懐疑的な人が多いのです。

 

 

知らないが故に不便、知らなかいが故に損、知らなかいが故に我慢、をしている家庭が非常に多いです。こだわりを捨て、次々に自分の価値観を変えていきましょう。その過程で、それまででは出会えなかった新しいものと出会えるはずです。

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 子どもの非行を防ぐ、家庭での3つのポイントについて

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

contact@konokoe.com

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

⇑ PAGE TOP