共通点を見つけることで、人に対して優しくなれる
「じゃあ、同じ県の出身なんだ!」
例えば、合コンや飲み会などで、初めて会う人と仲良くなるにはどうすればいいか。よくあるのがこの、同じ県の出身者を見つけることです。お互いに初めてで会話に困って、何を話したらいいのか分からない。そんな時に、同じ県の出身であることが分かったりすると、途端に親近感を覚えますし、その県の話をすればいいわけですから、話が弾むようになります。同じ県の出身であることは、人間関係を作る上で重要なんです。
例えば、私は趣味が本を読むことです。だから、本を読むことのメリットやデメリット、本を読むことでの喜びや悲しみや、その葛藤など、本をよく読む人たちとは気持ちが分かり合える部分があります。本を読んでいると一人になる時間が必要なので、一人を好む性格になりやすいですし、その傾向が表に出やすいです。読書をすると視点が広がるのですが、自分を客観視するようになる分、「自分が間違っている可能性」も視野に入れるようになるので、口げんかで負けやすくなります。趣味が同じであることは、「相手を分かるようになる」という意味で、人間関係を作る上で重要なんです。
こんな風に、「共通項を持つ」というのは、人間関係を作る上で重要になります。相手に親近感を覚えやすいですし、親近感を覚えれば、その相手に対して厳しい態度を取らなくなります。優しく、寛容的に接しやすくなるんです。
逆に言えば、相手に対して優しく、寛容的に接せられるようになるには、共通項を見つけることです。簡単にいうと、似ている部分を見つければ、相手の身になって考えられるようになって、厳しい態度をとることがなくなるんです。
優しさっていうのは、「自分に害を与える人間を許せるかどうか」の時に分かります。その人間が優しいかどうかを判定するのには、自分に害を与える人間をすら許せるかどうかの時に判明します。究極の優しさとは、「自分んい害を与える人間を許せるかどうか」なんです。
例えば、自分が交通事故にあってケガをしたとします。交通事故を起こした車の犯人はその場から逃げました。が、後日、警察がその相手を発見したとします。あなたは警察署に呼ばれて、相手に対する処罰意思の有無を確認されます。そんな時に、「車を直してくれればいいや」と言って、相手を許せる、処罰意思までは求めないって言えるかどうかなんです。
そんな時に心の広さや寛容さを求められますが、相手と自分に共通点が見つかると、相手を受け入れやすくなります。事故の背景に仕事があって、その仕事が自分と同じような分野の仕事だったり。事故の背景に家族関係があって、その家族関係が自分と似ていたり。そうすると、親近感が湧いて、「自分もその立場なら同じようになるかな」とも思えるんです。これが、「相手の身になって考える」とか「自分ごととして考える」ってことなんです。
物事を客観的に見る視点、「自分が」「自分が」に囚われないで、状況を一歩引いたところから眺める視点なんです。「自分もその状況だったら、同じようにするかもしれない」と共通点を見つけること。自分と相手を重ねあわせることができること。それが、優しく寛容的な態度をとるためのキーになるんです。
これって、アナロジーなのではないでしょうか。日本語で言う類推です。同じような種類を推測すること。例えば、「2、4、6、8、10、12」と数が並んでいたら、その次には「14」だろうと予想がつきます。偶数が並んでいるので、また同じような種類の数字が来るだろうと想像できるんです。「青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県」ときたら、次は「福島県」という予想がつきます。「東北地方」という共通項があるからです。
アナロジーは、それまで持っている知見をベースにして、ターゲット領域における知見を類推することです。その際に重要なのが、ベースとターゲットを重ね合わせて見られるかであって、「どこか似ているな」と思えるかどうかです。アナロジーは、人間関係にも使えます。「どこか似ているな」と思えるかどうか。それが、相手に対して優しく寛容的に接せられるかどうかなんです。
「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。
自己中が思いやりに、
生真面目が寛容に、
怒りっぽさが優しさに、
そして非行が素直に変わります。
心よりお待ちしております。
[contact-form-7 id=”10255″ title=”セミナー申込みフォーム”]
30分の無料相談を承っています。子ども、非行、犯罪、警察対応、などのキーワードで気になりましたらご利用ください。基本はウェブ会議アプリを使ってのオンラインですが、電話や面談も対応できます。
モヤモヤ状態のあなたが、イキイキとする無料相談です。次の一歩を踏み出すために、お気軽にお問い合わせください。
下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。
[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
[contact-form-7 id=”4057″ title=”小冊子ダウンロード”]
関連する投稿
- 子育てとは「シュレディンガーの猫」のようなものである
- マイクラを活かすのは文章表現だ。自分の好きを人生に繋げる接着剤
- 「テニスの王子様」越前南次郎。優しさとは距離をとることだ。
- 育児を楽にするには距離を置くことであって、そのためには書くことだ
- 子どもに与えたい、多様化の時代に必要な能力とは
現在の記事: 共通点を見つけることで、人に対して優しくなれる