警察に本音と建て前があるのは、世の中の承認欲求を意識しすぎているためだ

2019.04.12 (金)

 

自分が「これだ」と思う本。自分の内面を深くえぐるような本。自分の本音を代弁してくれているような本。そんな自分に合う本は、手元において何回も読むべきだ。大抵、そのような自分に合う本というのは、小難しい本なのではないだろうか。一回では全てを深読みすることができないような本なのではないだろうか。

 

 

だったら一回にとどまらず、2回3回と読むべきだ。環境を変えて読むといいだろう。とりあえず2回目3回目と読むときは、時間が立っているということだ。今日読んだ感想と、一ヶ月後、一年後に読んだ感想では違うことも多いだろう。一ヶ月後、一年後、自分が変わっていれば変わっている分だけ、自分は違うものを持っているということだ。得たものに対する反応が違ってきて当然だろう。

 

 

私が以前「嫌われる勇気」を読んだときは紙の本だったのだが、今回読んでいるのは電子書籍で、である。電子書籍で読むと、また違った感想が出てくる。というのも、紙の本と電子書籍では、読む環境が微妙に違ってくるからである。電子書籍は紙の本よりも携帯性に優れている。なので、紙の本を持っていけないような場所にも持っていけるのだ。紙の本を取り出すことがはばかれる様な場所でもサッと出して読むことができるのが電子書籍である。

 

 

例えば紙の本んであれば、本を読みながら深い思考をしよと思うと、まとまった時間が必要だと思う。ある程度リラックスした環境で取り出すのが紙の本なのではないだろうか。だけど、電子書籍を読むのにリラックスし環境は必要ない。というのも、スマートフォンで何かしら必要な情報をチェックしている風を装いながら本を読むことができるからだ。

 

 

私も最近、仕事をしながら、その合間に電子書籍で「嫌われる勇気」を読んだ。そうしたら、仕事で抱えている問題を解くヒントを、一回読んだはずの「嫌われる勇気」から見つけてしまったのだ。これには、「嫌われる勇気」という本が簡単に読める内容ではないのも理由としてあると思う。

 

 

前回読んだ時には読み解けなかった箇所、前回読んだ時には何回で頭に入ってこなかった箇所が、今回入ってきただけのことかもしれない。一回めよりも二回目の方が頭に入ってきやすいのだろう。一度通ったことがある道は、初めての道よりも通りやすいはずである。だからすんなり入ってきた、というのも言えるだろう。

 

 

だがそれだけではない。環境が、新しい発見は育んでくれたのだ。今回は電子書籍、いわゆるキンドルで読んだので、スマートフォンに入れて仕事をするすぐ近くの環境まで持っていくことができた。そのおかげで、仕事で考えていた問題と本の内容が頭の中でくっついたのである。

 

 

「視野が広がった」とか「思考が広がった」と言えるのだと思う。はっきりした具体的な個体となって固まっていた問題が、薄く広がりを持って他の分野と混じり合ったのである。今回、「嫌われる勇気」を読んで気になったのは、「承認欲求」のところだ。他の人から認めてもらいたい、という欲求。他の人から嫌われたくない、という欲求。これが、「世の中のノイズ」と繋がったのだ。「世の中のノイズ」とは、自分の本音とは別のもの。本音を惑わすものである。このノイズがあるために、人は本音で生きるのが難しい。警察官であれば、「警察官はこうあるべきだ」という理想像である。

 

 

警察官は、世の中の「警察官はこうあるべきだ」という理想像から逃れることができないために、本音で仕事をすることができない。何回もドロボーを繰り返す犯人を見て「これは●●したほうがいい」とか、虐待をしてしまう家庭をみて「世の中に必要なのは●●だ」と思っても、それを表に出すことができないのが警察だ。それは、世の中に「理想の警察官像」が既に存在しており、その理想像と自分の本音がズレている場合、自分の本音をアウトプットするのが難しいのである。それは、世の中から嫌われるのが怖いから。

 

 

世の中にある「理想の警察官像」を壊してまで自分たちの本音を言うのが怖いから。気にしなきゃいいのに。世の中の警察官像に合わせることが「正しい」とか「正義だ」と思っているからタチが悪い。みんな、警察官はみんな、視野が狭すぎる。自分の本音がどれか分かっていないし、本音をアウトプットできるくらい物事を考えられていないし、本音を出すことに価値を見つけられていない。

 

 

だから、本音なんか見向きもせずに、世の中に合わせようとする。大して重要だと思っていないことでも、世の中で言われていることだからと言うことで使用したりする。結果、成果が上がらなくて困ってしまう。そればかりか、成果を求めずに形だけ合わせて終わってしまう。

 

 

本気で世の中を良くしようと考えていない。それは本気で考えていないから。本気で考えているなら、「上の人がこう言っているから」と言って、そのまま受け取ろうとしない。しっかりと「自分はこう思う」というのを出すだろう。ビビっているんだ。勇気がないんだ。世の中から嫌われることを必要以上に恐れているんだ。

 

 

しかも、自分が動けなくなるばかりでなく、自分が本音を言えなくなるばかりでなく、他の人にも世の中から嫌われないことを求めてしまう。世の中から嫌われている人をせめてしまう。自分たちと同じように、本音で言えない人を作ろうとしてしまう。世の中から嫌われることを恐る結果、世の中を必要以上に崇めてしまう。世の中から嫌われている人に対して「ダメなやつ」のレッテルを貼ってしまっている。

 

 

なるほど、これは「嫌われる勇気」で言うことの、承認欲求の問題だ。世の中からの承認欲求を求めすぎているのが警察という組織なのだ。おそらく警察という組織だけではないのだろう。特に大きい組織、公的な組織であるほど、この傾向が強いのではないか。世の中から承認されることを必要以上に望んでいるのではないか。

 

 

自分の本音を曲げてまで、世の中から認められることを求めてしまう。世の中から嫌われることを恐れて、自分の本音を曲げてしまっているのが警察という組織なのだ。だから本音と建て前が起きる。本音は本音としてあるのに、世の中から認められやすい建て前を前面に打ち出してしまう。

 

 

でも建て前を打ち出したところで社会は改善しない。なぜなら、世の中なんてしっかりと社会を見られていないから。本音さえ意識できれば、社会を見られているのは、世の中よりも警察とかの組織なんだ。なのに世の中を意識してしまうから、本当は効果があるかもしれないものを封印してしまう。本音を見つけることの意義を分かっていない。本音の威力を分かっていない。本音を分かっていない。これはあまりにも視野が狭い。勇気を持って一歩を踏み出せば、世の中よりもよっぽどいい施作が打てるのに。なんたって、最善でその問題と向き合ってきてるんだから。承認なんてされなくたっていいんだよ、お互いに。

 

 

というのを今回、「嫌われる勇気」を読んで感じました。これは前回は感じなかった思いです。やっぱり、自分をえぐるような内容の本は何回も読むべきだね。一回じゃ終わらないよ。きっと違う箇所で立ち止まるはず。状況が違うんだから。

 

 

時間をおいて、場所を変えて、環境を別にして、再度その本を読んでみよう。頭の中で別のところがつながるよ。別の気づきがある。視野が広がる。頭が柔らかくなる。別の角度から物事や直面している問題を見られるようになる。

 


 

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