考えるってことは一人になる事〜孤独の価値
孤独になることを肯定する本です。皆んなでいることはそんなにいい事なのか? それに比べて一人でいることは、世間的にはよくないこととされているけれど、よくよく考えてみて欲しい。 一人になることはダメなことなのか。そんなにダメなことではないのではないか。むしろ人生においてプラスなのではないか。という主張の本です。
著者の本を何冊か読みましたが、この書き方、この文章は好きです。本当は「嫌いではない」って感じなんですが、なんか気になるので、どっちかと言うと「好き」な部類なのでしょう。のらりくらりとした文章です。大げさに言うと「何が言いたいの?」と言う感じです。あっちにフラフラ、こっちにフラフラ。なかなかビシッとした結論が出ず。だけど、こんな文章も悪くないかな、と思えてしまいます。
私はよく、「子どもが非行に走らないようにするには、視野を広げること」などと言っています。視野を広げるってのは、想像力を鍛えることであって、それって言うのは考えられるようになることなんです。この著者の考えは、私の考えと親和性が高いです。話が合います。
一人でいることには価値があって、それって言うのは想像的になれることです。想像的であることと一人でいることはお互いにマッチします。一人でいるには想像的であると楽だし、想像的になるには一人にならなくてはなりません。
想像的とは考えることだとすると、考えるには一人になるのが手っ取り早い方法なのでしょう。一人になることの価値って、まさにここになるんだと思います。落ち着いたカフェなんかで思案にくれる。というのは、大勢ではできません。でもってそんな感じで思案にくれる時は、気分がいい。特に何かしら作り上げる時に、気分の良さを感じます。
私事で言えば、文章を書いている時です。文章を書くのは、大勢よりも一人の方が進みます。もちろんネタは大勢でいる時も浮かびますが、それを文章として作り上げていく際の心地よさは、大勢でいては味わえないものでしょう。
そう考えると、一人でいるような寂しい人が非行に走る、という世間の一般的な見方は、むしろ間違いなんじゃないかと思います。一人でいることを楽しめる人、一人で言えることの価値、楽しさを知っている人は、思慮深いため、想像力があるため、相手の身になって考えることができるため、非行に走ることはないのではないでしょうか。だから、子どもを非行に走らせたくないのであれば、一人でいることの楽しさみ目覚めてもらうことが必要なんだと思います。
絆とは縛りです。世間では「絆が大事」という風潮ですが、大勢とワイワイいることにとらわれてしまって一人でいることを恐れていては、視野が狭いままです。むしろそんな人間の方が非行に走りやすいのではないでしょうか。
この本は、一人でいることの価値を改めて考えさせてくれるものです。他にも「一人」とか「孤独」っていうものをキーワードにして、「一人が大事だよ」とか「孤独っていいよ」っていうメッセージを発している本はありますが、その中でもこの本は別格です。考えが深いです。
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