5歳の子どもの、想像を超えた行動
ある日、私の職場に50歳代の女性に連れられて、5歳の女の子と1歳の女の赤ちゃんがやってきました。50歳代の女性に話を聞くと、「小さい女の子が、大きな荷物を持ち、赤ちゃんを連れて道路を渡っていたから、危ないと思って声を掛けた。道に迷ったようだ。」との事。
女の子と赤ちゃんは服装もしっかりしており、女の子が持っていた荷物は赤ちゃんバッグで、中にはおむつや着替えが入っていました。1歳の赤ちゃんは、立ち始めてまだ間も無い感じでした。
女の子と赤ちゃんの名前を聞き、確認すると、つい数分前に行方不明の届け出があった子たちでした。職場に家族を呼び、女の子と赤ちゃんを引き渡し、事情を聞くと、女の子は、アパートの自宅から赤ちゃんバッグと1歳の妹を連れ、母親に見つからないように家を出てきたようです。驚いたのは、その自宅から女性に声を掛けられた場所まで約1キロを、女の子は赤ちゃんバッグと赤ちゃんを連れて、歩いて来た事。交通事故も考えられる状況で、よく無事だったと思いました。どうやら女の子は、以前行った事がある、おばあちゃんの家に妹と行こうとして、道に迷ったようです。
家族と会うまでは、放任的な家族なのかとも思ったのですが、そんな事ありませんでした。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんの4人で来ました。必死に子どもたちを探していたようでした。女の子が家を出た時、家にはお母さんしかいなく、お母さんは、子どもたちが寝ていると思っていたそうです。気づいたら部屋に子どもたちがいなく、「連れ去られたのか。」とも思ったそうです。
私の教訓は3点。1つ目は、5歳の女の子の、大人の想像を超える行動。歩き始めた1歳の妹を連れ、大人が持つ荷物を持ち、母親に見つからずに家を出て、1キロ先まで歩くとは、大人は想像できません。もっと子どもの行動に注意深くなるべきですね。
2つ目は、女の子の声に、もっと耳を傾けるべきでした。家族が迎えに来る前、妹を抱き、椅子に座っていたのですが、女の子は「妹が落ちちゃう。」と何度か私に言ってきました。その度に私は、赤ちゃんを持ち直すのを手伝っていたのです。が、女の子が言いたかったのは、「疲れてこれ以上妹を持てない。」という意味だったのだと思います。私は、「お姉ちゃんに抱いてもらったほうが、赤ちゃんも安心するだろう。」と思って、女の子に抱いてもらっていたのですが、さすがに女の子も疲れていたのだと思います。
3つ目は、赤ちゃん。もっと気を使えばよかった。自分が抱いて寝かせてもよかったし、おむつにおしっこをしていたかどうかを確認していなかった。反省。
という出来事でした。
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