子どもが財布からお金を抜いたかもしれないことは、警察に相談すれば解決できるのか

2017.04.07 (金)

「子どもが家族の財布からお金を抜いたかもしれない。」

 

 

「昨日まであった1万円が財布からなくなっている。財布は居間の棚の中に置いてあり、誰でも取れるし、家族みんなが知っている場所だった。さっきまで小学生の息子と、その友達が一人遊びにきていた。息子か、その友達が怪しい・・。」

 

 

「できれば自分の子どもはお金を取っていないと信じたい。けれど自分の子どもが取っていたのなら、それはそれで反省してほしい。」

 

 

「自分たちではどっちが取ったのかはわからない。警察ならわかるんじゃないか。」

 

 

こんな時、警察に相談したら解決してくれるんでしょうか。おそらく警察に相談しても、解決できないでしょう。

 

 

「指紋でわかるのでは・・」なんて考えるかもしれませんが、わからないと思います。財布は大抵、布製か革製です。指紋が採りづらい素材なんです。なので指紋はあてにできません。

 

 

では「財布が置いてあった棚や、財布の中のカードに友達の指紋がついていたら、財布からお金をとったのは友達だ。棚やカードの表面はすべすべしているので、指紋が採れるのでは。」と思うかもしれません。

 

 

確かに子どもの友達の指紋は、財布が置いてある棚や財布の中のカードからは、触らない限り出てきません。指紋がそれらから出れば、かなり怪しいんだと思います。

 

 

ですが私は、そこで警察が犯人探しをすることに疑問です。家庭のお金を取った小学生の犯人を捜すために警察が犯人を捜すことは、最近、社会で見られる行き過ぎた行為と同等に思うのです。

 

 

線路に立ち入った芸能人を軽犯罪法で検挙したり。当て逃げをした芸能人を謝罪会見させたり。グレーが部分が認められなくなってきているので、「そこまでしなくても」と思うことが興味本位でなされている風潮があります。

 

 

社会はグレーな部分の存在が前提で回っています。グレーな部分を認めず、白黒で線引きをしようとすれば、生活がしづらくなるだけです。生活が絞られて不自由になるだけです。

 

 

小学生が家庭からお金を取ったかもしれないことも、結局ははっきりしないことです。指紋が出たからといって、その子どもが取ったことかどうかはわからないのです。わかりもしないのに無理に犯人を捜そうとすることは、ただの興味本位でしかありません。

 

 

この様な場面で子どもたちの生活に波を立てるよりは、管理をしっかりすることの方が重要です。そこで見せるべきは、戒めの態度ではなく寛容の態度です。

 

 

子どもが家族の財布からお金を抜いたかもしれないからと言って、警察に相談すれば解決できるかというと、解決できないのです。

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