論理的思考と抽象化思考の関係〜ロジカルシンキングを鍛える
ロジカルシンキングについての本です。なぜロジカルシンキングか? ロジカルシンキングとは何か? どのようにロジカルシンキングを身につけるのか? が記載されています。私はこの著者の本がとても好きだし、文章も慣れているし、考えにも共感できるので、苦がなく読むことができました。あらかじめ著者に共感があるので、数あるロジカルシンキングの本の中で、「自分に一番あっているのでは?」とも思えてしまいます。
ためになるのは、やはりロジカルシンキングと他の考え方との関係でしょう。で、この著者のいう他の考え方とは、詰まる所抽象化思考ってことになるんですが。抽象化で世のなく見ることが好きな私としては、この本はとてもためになります。世の中で全然知られていない抽象化思考と言う考えを、世の中の多くの人に知られているロジカルシンキングのように、メジャーにできるのではないか、と思うからです。
本書では、論理と感情に、具体と抽象の見方を加えたところが面白いです。ロジカルシンキングというのも万能ではありません。ロジカルシンキングを使うことによるメリットデメリットがあります。その良し悪しを、うまく具体と抽象を添えて説明してあります。
具体っていうのは、それぞれ個別です。具体的だから人に訴えかける力があります。感情的なんです。感情はそれぞれ人によって違いますし、一貫性がないのが当たり前です。そんな一貫性がないのって、具体ですよね。それに、具体の世界ではそれに共感が大事です。批判したのでは感情的に嫌われてしまいます。
それに対して抽象っていうのは、一歩上からの視点です。一貫性があるし、一般的である、疑ってかかるから考える視点が必要。批判的に捉えられるから人から嫌われる。抽象の世界と論理的であることは繋がっているんですよね。
具体的だと、感情に訴えやすい。抽象的だと、理屈っぽくなる。そんな感じでしょうか。
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