万引きして捕まっても、警察官になれますか?(1)

2015.06.30 (火)

公務員は、いつの時代にも一定の人気がある職業です。不況に強い、終身雇用、社会に必要とされている・・等のイメージがあるからです。

その中でも、特に警察官は「治安を守る正義のヒーロー」というわかりやすいイメージがあり、どの世代にもなりたい職業の上位にあると思います。

「万引きして捕まっても、警察官になれますか?」の問いの答えは、「なれる可能性は小さくなるが、ゼロではない。」となります。警察官にモラルを求める世間に答えたい実情と、そうは言っても警察官を増やしたい実情があるからです。

世間は警察官にモラルを求めるので、当然、警察官になれる可能性は低くなります。世間は警察官などの公務員に、高い倫理観を求めます。その程度は、近年ますます高くなっています。それ故、採用する段階で万引きの過去があるような人間は、警察官にふさわしくないとして、マイナスの査定がつく事は容易に想像できます。

平成11年ころから警察組織の不祥事が大きく報道され、世間が警察の不祥事に敏感になりました。公務員は世間に弱いので、世間が声をあげれば、公務員はそれに従わざるをえない状況になります。警察は、世間の信頼回復に必死です。治安維持のために、世間から信頼されるに値する組織になろうとしています。

なので、たとえ軽微な犯罪とはいえ、万引きなどの過去がある人間は、警察官として採用したくないのです。過去に犯罪を犯した事がある人間を警察官として採用して、警察官になった後にまた犯罪を犯されたのでは、警察組織に対する世間の信頼は揺らぐ一方です。

警察官にモラルを求める世間の声に応えるため、万引きで捕まった事がある人間は、警察官になれる可能性は小さくなります。

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