子どもの非行を防ぐには、立ち位置を認識する
自分の子どもを周りと比べてしまって、「うちの子どもはどうして」などと不安になること、ないでしょうか?基本的に周りは自分よりも良く見えるので、自分の子どもと周りの子どもを比べても意味はありません。「色の黒い羊と色の白い羊、どっちがいいか」と考えるようなもので、意味はないんです。そこに優劣があるわけではなく、あるのは違いだけです。高低差のある違いではなく、フラットな中で位置が違うだけ。「赤が好きか青が好きか」「寒いのがいいか暑いのがいいか」と問うているようなもので、どっちかが良くてどっちかが悪いわけではありません。
キャラクターのようなものです。世の中には、いろいろなキャラクターが揃っています。ゲームではパーティーを組むんですが、いろいろなキャラクターがいて、それぞれ独自の立ち位置を持っています。一つの種類でパーティーを統一して組むよりも、いろんなキャラクターがいた方が、強く、しかも安定感が出ます。
例えば、戦士は肉弾戦に強いです。動きは早くありませんが、武器を使っての攻撃が得意です。攻撃力が高く、いろいろな武器や防具を使いこなします。体力もあります。が、魔法への耐性が弱く、自身でも魔法を覚えることは不得意です。比較的安定感のある戦士ですが、それでもパーティー全員を戦士にしてしまうと、弱みを握られる敵に会うと、一気に押し切られます。魔法を使う敵がいると、体力を削られやすくなります。
魔法使いは、魔法をよく覚えてくれるので、魔法に弱い的にはうってつけです。が、マジックパワーなどの魔法を使うための燃料が切れると、ジェットコースターが急降下するようにピンチが訪れます。序盤などのマジックパワーが残っているうちはいいのですが、それが削られてくると、派手に魔法も使えなくなります。
武道家は動きが早く、真っ先に攻撃してくれるのですが、防御面が劣ります。戦士ほどの攻撃力もありません。が、素手の攻撃に強いので、そういう意味でエコな攻撃をしてくれます。武器を揃えずとも攻撃力がありますし、身軽でいることが武道家のキャラクターを生かすことになるのですから。
こんな風に、キャラクターとは、メリットとデメリットを併用したものなんです。長所の裏には必ず、それと同じような絶対量の短所があります。いいとこ取りはできません。株でも、リスクを背負うから、儲けるチャンスが生まれてくるのです。「株は買わない、けれど配当は欲しい」なんて言っても、誰も相手にはしてくれません。株で儲けるには、買値よりも下がるかもしれないリスクを背負わなければならないんです。大きな額を買ってリスクを背負うから、その分、値上がりした際の儲けも大きくなります。
子どもというと、活発で、ハキハキして、くよくよしないで、運動と食べることは得意。勉強はちょっぴり苦手。なんていうのが理想なのではないでしょうか。やんちゃはしても、その分、明るく振舞ってくれるならいい、みたいな。
で、そうでない子どもを見ると、「どうしてうちの子どもは活発でないのだろう」とか「どうしてうちの子は運動が苦手なのだろう」などと、理想通りでないことがよくないことのように思われがちです。ですけど、それって悩む必要はないんです。隣の芝生は青く見えますし、誰もが自分のことは特別で特殊だと思っています。他人はよく見えるのに、自分のことは誰もわかっていません。
本当はキャラクターに良いも悪いもないのに、自分のとこだけが特別だと勘違いして、「ああなったら良いなあ」とか「こうなったら良いなあ」って思っているだけなんです。しかも、そんな風に思っているのも、おそらくほとんどの人なんです。
「ああなったら良いなあ」と思っている相手の子どもの親の心を覗くことができたら、おそらくその人も、同じように他の子どもを指差して「ああなったら良いなあ」と思っているのでしょう。玉突き事故の連鎖みたいなもので、追突した相手の車が、他の車に追突するみたいな感じ。常に違う方向に対して働きかけていて、お互い交互に働き会うことができない。
キャラクターは優劣ではなく、立ち位置の違い。立ち位置でなく優劣に見えてしまうのは、人間の目とは基本的に自己中だから、なのです。立ち位置を優劣に見てしまうと、無理なことをしようとするので、注意が必要です。
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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
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