非行を防ぎ、素直な子どもへ

子どもに非行の兆しを見た時、まずやらなければならない事は何でしょうか。例えば「かわいい」「かわいい」と思っていた子どもが、ある日突然、万引きをした事実を知ったとして、母親であるアナタは何をしなければならないのでしょうか。

怒る事でしょうか。悲しむ事でしょうか。共感する事でしょうか。

恐らく正解は、事実を知る事です。

なぜかというと、事実を知る事が難しいからです。正確には、事実を正しく知る事が難しいのです。

まず、子どもから情報を吸い取る事が、なかなかうまくできません。そもそもが子どもなので、「何があったのか」をうまく伝えてくれません。理由はわかりませんが、だんまりになってしまうことも多いのだと思います。

しかも、子どもはよくウソをつきます。平気で作り話をします。「ようやく伝えてくれた」と思って、子どもが話した内容を鵜呑みにすると、後で痛い目を見ます。

次に、我々大人の側の問題です。「かわいい」と思っていた子どもが非行の兆しをを見せるなど、落差の大きい事実を告げられたときは、冷静な対処ができなくなるのです。ついつい持っている色眼鏡を通して、状況を判断してしまいます。

「我が子がそんな事をするなんて信じられない。何かしら致し方ない理由があるに違いない。」と、子どもをかばって自身に都合のいい理由を作ろうとしたり。逆に「き〜！」となって感情的になってしまったりです。

落差の大きい事実を告げられたときなど、非日常のときほど、冷静な対処が求められます。

まずは、「事実を正確にとらえよう」「事実を正確にとらえる事は難しい」という認識を持つ事が重要です。このような認識を持つことによって、一歩引いた視点から状況を眺める事ができます。第三者的な視点です。

まずするべきは、事実を正確に知ろうとする事です。