非行少年を迷惑防止条例として対処できるのか

2020.01.21 (火)

よくある問題、けれど難しい問題……ですね。

 

 

よく見る光景ですし、よく聞く話でもあります。自分の家の近所が、不良少年、生意気なガキどものたまり場になってしまっている。警察官をやっていたときも、よくありました。どこの町、どこの社会にでも一定数、存在するみたいですね。家の前に、原付きや生意気そうなバイクがわんさかと止まっていて。特に夜中に集まるんですよね。で、アホみたいな笑い声とか会話とかも聞こえてきたり。

 

 

で、そんなたまり場になっている家に対して、近所からの通報が警察にあって、「どうにかしてくれ」という話になるんです。確かに近所に平穏に暮らしたいとか、小さい子どもや年頃の女の子がいる家庭では不安でしょうがないと思います。「自分の子どもに悪影響がある」とか「自分の子どもに被害が及ぶ」とか考えるでしょうね。

 

 

こんな状況に対して、警察は何をできるのか。これを解決するにはどうすればいいのか。今回は、そんなことを書いてみたいと思います。

 

 

まず、警察には何ができるのか。警察にできることは、根本的な解決にはならないでしょうね。警察っていうのは、権力がありそうで権力がない組織なんです。日本の社会……というか先進国ではそうだと思うんですけど、「被疑者にも人権がある」と考えられていますし、被疑者の人権というのは忘れられがちな分、時に過大に意識されます。警察でも世間から叩かれる大きな要因の一つに、(特に被疑者の)人権の軽視っていうのがあるので、結果、被疑者に対して甘い組織になっている、というわけです。

 

 

戦時中、憲兵によってたくさんの罪なき人たちが検挙されたことに対する反省でもあるでしょう。犯罪が起こると、被疑者と被害者っていう2つの存在が注目されるんですけど、普通に考えたら「被害者を守らなければ」となるんですが、「でも被疑者にも人権があるからね」というスタンスが警察の結構、根本の部分にあるんです。

 

 

刑事訴訟法なんかも、ことさら被疑者の人権を守る形になっています。裁判でも、被疑者の人権を無視した捜査は証拠能力を疑われます。これは「冤罪をなくす」という意味でもあるんですけどね。「本当に犯人なの?」「『間違っちゃった』では済まないからね」「無理に犯人にしようとしているんじゃないの?」という慎重な姿勢が、「被疑者の人権を守る」というスタンスに表れているんです。

 

 

ですから、警察っていうのは、権力がありそうで権力がない。警察官以外の人から見ると、「国家権力だから何でもできそう」とか「国民の生活を守るんだから、踏み込んで何でもできるだろう」とは思うんですけど、そうでもないんです。

 

 

それにやっぱり、「社会を見る目」っていうのは、人それぞれなんです。「人それぞれ」なんていうと、いかにも薄くて軽い、考えていない人の言葉のようなんですけど、そうなんです。「自分はこう思う」という意見があるとしたら、それと同じくらい、反対側からの意見があると思っていいでしょう。

 

 

警察をやっていて、住んでいる人たちの意見が集まるポジションにいたので分かるのですが、「これってどうなの?」という意見があると必ず、「そのくらい、どうでもいいじゃん」っていう意見があるんです。例えば「駐車車両を取り締まって欲しい」という住民からの意見があったとしても、同時に「そのくらい気にならないでしょ」とか「生活する上で、どうしてもあそこに駐車しないとダメ」という意見があるんです。

 

 

やっかいなのは、お互いに自分の存在しか見えていない点です。お互いに自分の意見が、社会全体の意見だと思ってしまっている。相手の立場は、ごくごく少数派の意見で、正しいのは自分の方の意見だと思って疑っていない。だから厄介なのです。よく言われる「常識を疑え」という話になるのですが、通報してくる方としては「そんなの常識でしょ」「誰が考えてもダメでしょ」というスタンスなのですが、これが結構、そうでもない。

 

 

反対側の立場にいる人の話を聞くと、「確かに駐車してもしょうがないね」と納得してしまうこともありますし、駐車する側も「え? なんでダメなの?」っていうスタンスで、自分たちが社会のスタンダードだと思っている。お互いに話が噛み合わないんです。自己中であって、相手の立場になって考えることが難しんですよね。つまり、警察的には、通報してくる人ほど積極的にはなれない、ということです。

 

 

被疑者の人権を軽視してはいけない雰囲気。それと、人それぞれである社会を見る目。これがあるので、警察としてはあくまで中立の立場という考えです。「近所が非行少年のたまり場になって困っている」という通報があったとしても、「ま、そういう考えもあるよね」です。

 

 

 

警察が動くとすれば、飲酒を未成年者飲酒禁止法違反、喫煙を未成年者喫煙禁止法違反、成人が未成年を夜中に呼んでいるなら青少年保護育成条例違反、などでしょうか。それと、どうせバイクも盗難品である可能性が高いので、窃盗が絡むと警察は捜査しなければならなくなるでしょうが。

 

 

で、警察にそんなことをしてもらって、根本的な解決になるのかというと、それは難しいと思います。警察が特効薬にはならない。警察の重い腰を動かすには、通報者にもそれ相応のエネルギーが必要でしょうし、それに見合うだけの効果が望めるかというと、そうでもありません。相手に罰を与えよとすると、それだけのエネルギーを、自分も消費しないとダメなんです。

 

 

「相手にだけ罰を……」と思ってもそうはいかない。「だって被害を受けているのは自分だし……」とは思うかもしれませんが、それが自己中ということなんです。自分の社会を見る目が決して多数派ではないので、「自分だけ都合よく……」とはならないんです。相手も自分も、フラットな部分に立っていると思っていい。「自分に正当性がある」「自分の方が常識だろ」とは思わない方がいいです。

 

 

特効薬としてではなく、ダメ元で警察に通報するくらいならいいのではないでしょうか。「どうせなくならないだろ?」くらいに思って通報すれば、もしかしたら何かとんでもなく悪いことをしている糸口をつかんでくれるかもしれないですし。まあでも、夜に見回りして、少年たちを見かけたら声を掛ける、くらいが、警察がしてくれそうなことです。

 

 

根本的な解決には、とりあえずは「時間」でしょう。時間が解決することは間違いないでしょう。不良をやっていられるのも2〜3年の間です。自分の過去を思い返してもらえれば分かると思いますが、アウトローを格好良く思ったり、不良に憧れる時期ってあると思うんですよ。それが終われば、自動的に解散となります。家族の形態も、そんなに長くは続きません。それは、問題となっている家庭も同じでしょう。いずれ家庭環境に変化があって、たまることができなくなったり、たまり事に興味がなくなったりします。そこが根本的な解決だと考えられます。「今すぐ不正を正してやる」では、隔たった社会の見方です。

 

 

もしも「それまで待てない」「2〜3年も待てない」というのであれば、引っ越しが適当でしょう。「なんでオレが」とか「被害者はこっちなのに」と思うかもしれません。が、家に住む、住居を確保する、住宅を買うっていうのは元々ご近所リスクがあることなので、しょうがないのではないでしょうか。要は見方次第です。「ご近所リスクを再認識できた」「家を持つことがリスクに思えた」なら、これを機に「持たない生活」「ミニマリスト」にシフトチェンジしてみては。家を持たない人、賃貸で過ごしている人というのは、この辺りを想定に入れて、「持たない生活」を選んでいるのです。

 

 

 

 

 


 

 

 

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