田舎の農道をアメ車で走らないために〜「身の丈に合ったシゴトづくり」で自分らしい人生を切り拓く方法

2019.11.19 (火)

 

フィットという車がある。コンパクトカーの先駆け的な存在で、格好いい見てくれなのにコンパクト、車内が比較的広いのにコンパクト、というホンダの車である。日本の道路事情は、決して良いものとは言えない。欧米なんかでは広くてどこまでも続いていそうなハイウェイが走っているのかもしれないが、日本ではそうはいかない。高速道路でも渋滞は発生するし、片側一車線の箇所はたくさんあるし。山の中を高速道がうねる様に通っているのだ。運転していて気持ちのいいハイウェイとは事情が違うのだ。

 

 

首都高ともなれば、さらに環境は劣悪である。ビルとビルの間を、ところ狭しとアスファルトが通されている。急カーブの連続だ。先が見えないくらい右に曲がったと思えば、その直後に左に振られる。カーブが終わったと思ったら、急に前に車が停止していて、「なんだ?」と思ったら渋滞が発生している。さらに目的の出口から出るには、渋滞を超えて隣の車線に移らなければならない、なんて状況である。一般道の道路幅だって狭いし、田舎の農道に至っては、「軽トラックがやっと」という道幅である。

 

 

そんな道路状況の日本で、いくら排気量が高いとはいえ、いくら荷物をたくさん積めるとはいえ、大きな車でガシガシと走れるものではない。日本の道路環境には日本の道路環境に合った車が必要なのであって、それはフィットのような簡単に取り回しが効く、コンパクトカーだったのだ。この「フィット」という名前は、「あなたの事情にフィットする」という意味なのであろう。

 

 

最近、スマホを見ていると、料理のレシピ動画がよく流れてくる。私は料理が苦手なので、最近のレシピ動画には大変感謝している。というのも、料理が簡単に見えるからだ。紙の本ではなく、動画で料理の手順を流されると、自然と頭にレシピが入って来る。「塩少々」と書かれるよりも、実際に塩をふっている映像を見せられた方がわかるのだ。「水は具が隠れるくらい」と書かれるよりも、実際に水を入れた所を見せてもらった方がわかるのだ。

 

 

さて、このレシピ動画。見るのと実際に料理することの間には、ある壁がある。レシピ動画を見たからといって、すぐに自分の家で同じ様に料理を作れるわけではない。何が必要なのか。レシピ動画を見るのと、実際に料理をすることの間にある「壁」とは何なのか。

 

 

それは、「自分の環境に合わせる」ということである。当たり前だが、レシピ動画で使われていた道具がそっくりそのまま、自分の家の台所に用意されているわけではない。我が家にあるのは、レシピ動画とは大きさの違う鍋なりフライパンなのだ。レシピ動画ではおそらく、その料理をするのに丁度いいサイズの鍋なりフライパンを使っているのだ。実際に自分の家で料理をしようと思ったら、台所にあるサイズの合わない鍋なりフライパンで料理をするしかない。

 

 

それに、我が家には調味料が醤油や胡椒などの数種類しかない。レシピ動画では、料理に合わせて色々な調味料を使っているが、これも自分の家の台所事情に合わせなくてはならない。さらにさらに、レシピ動画で使われている材料が家にあるかどうかもわからないし、使えるかどうかもわからない。「料理をしよう」と思う時は大抵、冷蔵庫にあらかじめ入っている材料を使うことを想定している。レシピで使っている必要とされる材料と、冷蔵庫にあって使おうとしている材料は、必ずしも一致しないのだ。冷蔵庫事情にも合わせなければならない。

 

 

家を買おうと思って住宅展示場に見に行っても、展示されている家は大抵、広くて豪華に建てられている。そっくりそのまま自分の家として買おうとすると、サイズが合わないことが多い。お金だってべらぼうに高いだろう。自分の懐事情に合わせる必要があるのだ。

 

 

パソコンを買おうと思って家電量販店に行ったとしても、店員さんにすべて丸投げ、というわけにはいかない。自分がいつ、どこで、どんな目的でパソコンを使おうとしているのか、知っているのは自分しかいないのだ。パソコンのスペックを、自分のライフスタイルに合わせなければならない。

 

 

つまり、何事にも必要なのは、「自分に合わせる」ということなのだ。車だって運転しようと思ったら合わせなければならない。料理だって実際にやろうと思ったら合わせなければならない。家だってパソコンだって、買おうと思ったら自分に合わせなければならないのだ。自分の身の丈に合わせることが必要なのであって、自分らしくアレンジして、初めてフィットするのだ。

 

 

これは起業にも言ることで、だけど起業になると、馴染みがないからか、それとも「夢を追う」ようなフワフワしたものを扱うことになるからか、自分に合わせることを忘れてしまうのかもしれない。誰か、どこかの有名人や富豪が言っていた言葉をそのまま自分に持ってこようとする。その結果がどうなるか。それは、日本の田舎の農道をアメ車で走ったらどうなるか。動画レシピをそのまま実践しようとするとどうなるか。家を、パソコンを、そのまま買ったらどうなるか。そんなところだろう。

 

 

無理をすることになるのだ。理にかなっていないことをしてしまうことになるのだ。世の中には正解、正論があふれている。何をやったらいいか、何を買ったらいいか、どんな生き方をすればいいか、多くの人が、おそらく正しいと思われることをたくさん言っている。が、それを自分が実践できるかどうかはまた別問題。自分に合わせる必要が出てくるからだ。

 

 

シゴトもそう。ただただ、巷で言われている事柄を実践するだけでは上手くいかない。人それぞれ、事情が違うからだ。自分は何をしたいのか。自分は何が好きなのか。自分に家族は何人いるのか。何を目指したいのか。どうなっていたいのか。自分に合って、身の丈に合ったサイズを探すことが必要になる。そんな、自分の事情に合わせることをしなければ、身の丈に合ったことをしなければ、巷にあふれている働き方の正論なぞ、田舎の農道の真ん中で動けなくなっているシボレー・トレイルブレイザーと一緒。使えないのだ。

 

 

この本を読んで、おそらくすぐには起業には結びつかないかもしれない。けれど、大きな、ハッキリとした道標にはなるのではないか。読めばわかるはずだ。働き方の多様化には、何が必要で、何をしなければならないのかが。前を走った12人の足跡があるからだ。

 

 

今、時代は働き方の多様化へ、まっすぐに進んでいる。働き方の多様化を実践することは、おそらく簡単ではないだろう。さらに難しくなると思われる。価値観の多様化が進めば、それだけカバーしなければならない範囲が広がるからだ。より多くの人にフィットさせなくてはならない。その時に、この本が役立つのではないか。多様化の核となる真ん中の部分を教えてくれるからだ。シゴトの多様化への核とは何か、ポイントは何なのか、多様化へのステップは何なのか。その辺りは本書を読んでほしい。

 

 

 


 

イライラは良くないし、できればイライラしないで生活したい。感情的になりがちな性格をコントロールして、楽しく笑いながら生活するためのヒントを載せた本です。

 

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ようやくできました。「妄想スナイパー理論」です。タイトルとしては、「インパクトがある方が人目につくかな」と思って、こんなタイトルにしていますが、中身は「犯罪と非行をなくして、思いやりを育む方法」になります。

 

思いやりってけっこう、掴みどころのないものだと思うんですよ。昔から「思いやりを持ちなさい」とか「思いやりが大事です」なんて周りから言われることは多いと思いますが、「それって何なの?」と聞かれた場合や、「それってどういうこと?」と深く知ろうとした場合、それと「どうやって持つことができるの?」となった場合に、うまく答えられないと思うんです。

 

そこで、一つの具体案として、「スナイパーのようなものだと」というのを示したいと思います。スナイパーとは、遠くから銃で相手を狙う、狙撃です。思いやりとは、スナイパーのようなものなのです。もちろん、思いやりっていうのは頭の中のことなので、実際に銃なり狙撃なりはしませんが、遠くから狙うすスナイパーと思いやりっていうのは、似ています。

 

スナイパーと思いやりはどうして似ているのか。スナイパーと思いやりの間の共通点とは何なのか。スナイパーと思いやが似ているのだとしたら、思いやりを育むにはどうすればいいのか。そんなことを、この小冊子には載せてみました。35,222文字です。目次はこちらで公開しています。

 

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