群れないで孤独になる事が唯一の方法である〜群れない力
孤独になる事と成功できる・・・というよりは、他人から足を引っ張られるから群れるのをやめた方がいい、という内容です。ですので、「群れている事がいかに危険か」という主張が多くを占めます。それというのは、つまり不特定の他人を批判する内容、ということになります。
一人でいるという事は自分と対話するという事なので、自分の考えを先鋭化する上で重要である。とは私も思うのですが、著者の様になかなか大勢でいることを批判するところまではできません。おそらく、大勢でいる中で力を発揮できない事の裏返しになるのでしょう。
大勢でいたり仲間といたりする中で力を発揮できる人はたくさんいます。その中で自分をより高いステージへ持ち上げてくれる他人の存在を感じる人もいるはずです。大勢でいる事は、それはそれで有益なのです。私と同じで、大勢でいる中で自分を出せないことに対する不満が著者にはあるのかなと。
この本で最も私に残ったのは、「二極化」というところです。現代は富が二極化していると言われていますが、それというのは知識が二極化している、ということです。富は知っている人のところに流れるので、富がある人というのは知っている人のこと。富がない人というのは知っていない人、ということになります。
さらに、この二極化の流れを是正しようという事は、非常に難しいものです。知らない人は、自分が知らないことに気づいていません。知ろうとしない。有益な情報がすぐそばにあっても、その存在に気づか無いのでスルーしてしまうことが多いのです。
その情報を知れば自分も富めるのに、その価値に気づきません。有益な情報とは一見、無価値にも思えるものなので、気づけるくらいの受け皿がないと、その価値に気づかないのです。分かる人にしか分からない、見える人にしか見えないものです。
本質を突いているものとは大抵、理解がしにくいモヤモヤしたものです。現代の絵の巨匠が描いた抽象画、昔の文豪が書いた古典、世界の1位と2位を分けるトップアスリートの違い。すべて、分かる人にしか分かりません。二極化を是正するには、個人それぞれが質を高めねばならないのです。
プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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