なぜ非行診断士をしているのか

2019.01.19 (土)

もともと警察官をしていたんですけど、自分が本当にやりたいことは何なのか、ということを考えまして、今はこの仕事をしています。非行診断士。という肩書きです。非行の兆しを見せた小学校低学年の子どもを、素直に成長させる専門家です。

 

 

この「小学校低学年」っていう意味ですけど、別に「非行が一番多いのが小学校低学年」っていう意味ではないです。「小学校低学年の非行が深刻な問題になっている」とか、そういう意味ではないです。

 

 

非行が一番問題になるのは、中学校高学年から高校低学年にかけてです。だから、15歳から17歳くらいですかね。ここの年齢が、一番非行に走りやすい年齢と言われています。じゃあなんで非行診断士の私が「小学校低学年の子どもを・・」なんて言っているのかというと、「子どもがその年になってから急に子どもとの会話を・・」なんて言っても遅いんじゃないかと思うからです。

 

 

非行が始まってから慌てて子どもとの関係を修復しようとしても、急に立て直せるものではないですしね。だから、もっと早い段階から非行対策ってのをしていった方が良いんだろうな、と思うんです。非行の兆しを見せた辺りからですね。気になる年齢だと思うんですよ。小学校低学年の子供の成長って。

 

 

それまで可愛かった子どもが、世の中に出て行く時期ですから。家の中で、自分の手の中で、親の見える範囲で、どうにでも思い通りに扱えた子どもが、小学校を入り口にして広い世界に出ていくわけですから。

 

 

ある意味、子どもが自分とは離れた存在になる、はしりの時期だと思うんです。小学校低学年っていうのは。そんな時に気になるじゃないですか。「非行に走ったらどうしよう」って。「自分の可愛い子どもが可愛く無くなってしまうんじゃないか」って不安だと思うんですよ。そんな時に、私の出番だと思うんですよね。

 

 

「大丈夫、そんな不安になることはありませんよ」ってのと同時に、「あなたのその不安の方向は間違っていない」ってのをメッセージとして伝えていきたいですね。「不安の方向は間違っていない。だけど深刻になることでもない」ってことですね。

 

 

「非行に走らない様にする」って、結局は子育てのど真ん中だと思うんですよ。いわゆる、犯罪者にならない様にするってことですし。非行に走らない様にするってことは。だから、それっていうのはイコール「子育て」ってことだと思うんです。子どもが犯罪者にならない様にするのが子育てでもありますし。

 

 

だから、私が目指しているのは「非行には知らない様にするにはどうしたらいいのか」ってことなんですけど、それっていうのは「子育てはどうしたらいいのか」っていうことだと思うんです。子育て全般、子育ての王道、子育てのど真ん中の方法っていうのを提示できたらいいなと思っています。

 

 

で、それっていうのは誰にでも必要なことでもあります。一応、子どもに関わる仕事をしたいと思っているんで、私が話を聞いて欲しいのは特に子どもと接する機会のある大人の方なんです。結構根本的な内容になるので、応用幅が広いと思っています。

 

 

まずは、どんな子どもがいる環境にも適応できます。私の話が。家庭がどんな状況でも。子どもがどんな状況でも。子どもと接する機会のある大人の方がどんな状況でも。私の話は対応できるんだと思っています。

 

 

それに、子どもと直接接する機会がなくても、私の話を聞いていただければメリットがあると思っています。特に「子どもと接する機会のある大人」に限定しなくても、聞いていただくことのバリューっていうのはあると思います。

 

で、なんでこんなことをしているのかというと、「自分が本当にしたいことは何か」ってことを考えた結果なんですけど。警察官っていうのは、結構、縛られた存在なんです。それっていうのは、社会から模範を求められるからですね。

 

 

警察官って社会から模範を求められるんで、思ったことをそのまま発言するのはリスクでしかないんです。確かに警察官って、レアな経験をしています。警察官にならなければ経験できないことってありますし、警察官にならなければ見ることができない世界ってありますし、警察官にならなければ会えない人間、警察官にならなければ聞くことができない話ってあるんです。

 

 

ですけど、そのレアな経験が生きないんですよ。自分の心に蓋をする様になるんですよね。それっていうのはリスクがあるからです。社会から求められている方向と、自分の発言の方向が同じでなければ、「こんな事を考えている警察官がいる」「こんな事を考えている警察官は、警察官としていかがなものいか」って言われるリスクが高いんです。

 

 

で、このリスクっていうのは結構、ベネフィットにはならないものなんですよ。普通、リスクっていうと振れ幅のことを言うんで、良い方にも振れるのかと言うと、そうでもないです。「こんな考えを持っている警察官は如何なものか」って言うリスクは、ベネフィットの方向にはほとんど振れないんだと思います。

 

 

だから、自分の考えをアウトプットするために、警察組織から離れて、今は非行診断士ってやっているんです。警察官のままでいたんでは、「自分の考えはこう」って言うのを表に出せませんし。私は思うに、警察官をやっていた経験が生きるのって、警察官をやめた後だと思うんです。

 

 

警察官をやめて初めて、警察官の経験って生きてくると思うんでよ。それって言うのは、自分の考えを表に出すことができるからです。せっかくレアな経験をして、「自分はこう思う」ってのを持っていても、それを世の中に還元することができないのって、自分にとっても社会にとってもマイナスだと思うんです。

 

 

以前、為末大さんって言う元オリンピック選手でスポーツ解説者の方のコラムを読んだことがあるんです。これっていうのは、女子レスリングで吉田沙保里選手がオリンピックの決勝で負けた時にインタビューで「ごめんなさい」を連発していた時があって、それを受け手の為末大さんのコラムです。

 

 

「負けた原因を分析したら言い訳と批判され、純粋な感覚を表現すれば負けたのにヘラヘラしていると言われる。選手にとっては競技をすることが一番大事だから、変なことで社会から反感を買いたくない。結局、一番問題が起きにくい謝罪一辺倒の受け答えになっていく。」

 

って述べています。選手に謝罪を要求する社会の圧力がダメだって言うコラムです。で、選手に謝罪を要求することの弊害として、

 

「五輪という舞台で選手が一体どう感じたのかという、その瞬間にその人しか語れない言葉にふたをしてしまう可能性があるということだ」

 

 

と述べています。警察官も、これと同じなんです。犯罪っていう社会を根底から覆しかねないものに対して、本気で取り組んできて、その結果何を思って、どう感じたのか。それっていうのは「犯罪がどんなもので」っていう犯罪の真の姿をあぶり出すことになるんだと思うんですよ。

 

 

警察官が本音で「あの時こう感じた」とか「あれはこうだった」っていうのを言えて、初めてそのものの対象がわかると思うんです。

 

 

結局、警察官って建前で生きているんです。警察官だけではない、多くの有名人がですね。たまに本音でバスバス言えている人もいますけど。ホリエモンとか。だけど多くの人はそうではない。社会から求められているものと、自分が思ったものの間をとって、うまく調整して発信しています。

 

 

警察官とかの公務員とか、有名人になると、その調整幅が大きくなるんです。社会から求められていることに比重を置くようになるんです。その方がリスクが小さいから。だから、私は警察官から離れて非行診断士ってやっているんです。

 

 

警察で仕事をしていた時も、うまく対処できないんです。突っ込んだ対応ができないんですよ。社会から模範を求められていて、それっていうのは人間的にも優れた人間であることを求められているっていうことなんですけど、それ自体はいいのかもしれませんが、いいように利用されちゃうんですよね。

 

 

犯罪者とか違反者の都合のいいように「模範的な警察官」とか「理想の警察官像」っていうを利用されちゃうんですよ。言葉尻を捉えられたり、重箱の隅を突くような指摘をされたり。それっていうのは、その場では指摘をした方がマウントを取ることになるんですけど、社会にとってマイナスだと思うんです。だって、突っ込んだ対応ができなくなるんですから。

 

 

だから、こうして本音で言える環境っていうのを作ったんです。自分で自分を、本音を言える環境に持ってきたんです。

 


 

「素直さ」を考えるセミナーを定期的に開催しています。スケジュール・詳細はこちらをご覧ください。

 

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下記お問い合わせフォームで「相談希望」である旨をお知らせ下さい。

[contact-form-7 id=”2700″ title=”お問い合わせ”]


 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

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