裸の王様に気づく。虐待や犯罪の防止とは

2020.04.07 (火)

「自分が『裸の王様』になっているかどうか」は、誰もが気をつけなくてはならないことだ。ならないように気をつけなければならない。

 

 

国王や国家元首、会社の長などの立場のある人ばかりでなく、普通のお父さんやお母さんまでもが、折に触れて「自分が裸の王様になっていないかどうか」という視点を意識するべきなのだ。

 

 

裸の王様は、19世紀にデンマークの童話作家・アンデルセンが発表した作品。権威の象徴である王様に対しては誰もがおべっかを使って従うため、王様は何が本当で何が本当でないのか、判断がつかなくなってしまう。

 

 

 

 

王様が「●●がしたい」と言えば、周りは「それはいいアイディアですね」と、例えとち狂ったアイディアだったとしてもヨイショする。王様が「●●がいいんじゃない?」と言っても、周りは「確かにそのとおりですね」と、例えくだらない提案だったとしても持ち上げる。

 

 

何を言っても周りは王様を誉めることしかしないので、王様は理性的な判断を失っていく。ついには「アナタの透明な服は美しいですね」と言われて納得してしまうようになる。

 

 

「裸の王様」という言葉は、権力者などの立場が上の人間が、自分を理解していないで無謀な事をすることのメタファーなのだ。

 

 

「宇宙創成」という本がある。

 

これは人間の宇宙観がどうやってビッグバン理論までたどり着くのかを、古代の神話的宇宙観から順に追っていく、科学ノンフィクションである。古代ギリシャの哲学者たち、コペルニクス、ケプラー、ガリレオなどの宇宙観づくりに関わった偉人たちのエピソードの数々が紹介されている。

 

 

上巻の中頃辺りからは、アルベルト・アインシュタインのエピソードが出てくる。光は誰にとっても同じ速さであることや、時間や空間が伸び縮みすることのエピソードが出てくる。

 

 

この本で紹介されているアインシュタインの言葉で、僕が印象に残っているのが「権威をバカにした報いで、運命はこの私を権威者にした」である。

 

 

若い頃のアインシュタインは、反権威の象徴だった。それまで世の中の常識だったニュートンの重力理論を真っ向から否定した。相対性理論の研究成果を発表したとき、彼は専門の物理学者ではなく、特許庁の職員という肩書だった。若い頃のアインシュタインは、下から権威を突き上げるような、飛ぶ鳥を落とす勢いのある、スタートアップ企業のような存在だったのだ。

 

 

しかしアインシュタインは、「人生最大の過ち」と自ら言わしめる間違いを犯した。

 

 

ベルギーの宇宙論研究者ルメールが唱えた「宇宙には創造された瞬間があった」という説に対し、「宇宙は永遠に存在しているものだ」という立場を、アインシュタインはとったのだ。後に自信を振り返って絞り出された言葉が、「権威をバカにした報いで、運命はこの私を権威者にした」である。

 

 

今ではビッグバン理論が提唱されており、大まかに言えば、ビッグバンこそが宇宙創造の瞬間だったと言われている。ビッグバン理論こそが宇宙が作られた瞬間であると考えられており、「宇宙には創造された瞬間があった」のだ。

 

 

アインシュタインは初めルメールに対して、「あなたの物理学は忌まわしいものです」などと言ったと言われているが、後に自分の考えこそが間違っているものだと自覚した。その時アインシュタインは、「権威を馬鹿にしたせいで、運命はこの私を権威者にした」と皮肉めいた事を言ったと言われている。

 

 

アインシュタインでなくとも、僕たちはいつの間にか裸の王様になっており、しかもそのことに気づいていない。無謀なことを繰り返し、しかも自分の無謀さかげんに、自分自身が気づいていないのだ。

 

 

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらす。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」

 

 

人生は一方向に進むジェットコースターのようなもので、逆に走り始めることは決して無い。

 

 

初めは何も知らなかった子どもも、時代を経るごとに賢くなって、物事を考えることで、次第に道理を得るようになってくる。子どもの頃にワガママ三昧をしていた子どもだって、大人になって子どもを持てば、常識的な言動が出てくるというものだ。

 

 

部屋を散らかしていれば怒るし、お金を無駄に使うようであればたしなめるし、ゲームばかりをやっていれば「勉強しなさい」とうながす。自分の事を棚に上げて、いかにももっともらしいことを子どもに言うことになる。

 

 

もっともらしいことを言うのはしょうがない。若木は大樹になるし、子どもは大人になるし、スタートアップだって上場企業になる。

 

 

時代を経て歳を取り、考え方が一般的になるのはしょうがないが、絶えず「間違っているのは自分ではないか」「自分は裸の王様になっていやしないか」と疑問を持つことが大事である。

 

 

警察官をやっていると、人と人とのコミュニケーションギャップが犯罪を生むことを身近に感じるが、コミュニケーションギャップは、「自分が裸の王様になっていることにきづいていない」ことから生まれる。

 

 

新型コロナウィルスの影響でドラッグストアの前に行列ができ、行列の中でのトラブルが散見されている。店頭の商品を我先に買おうとしたり、「距離をあけろ」と文句を言ったり。普段はテレビを見ながら「買いだめなんて意味ないよね」とか「皆んな混乱しちゃってみっともないね」なんて言っているのに、自分がそうなっている事に気づいていない。

 

 

子を持つお父さんやお母さんにしたって、本当は「子どもの主体性」とか「子どもの好きを大事にする」ことが大切だとわかっているはずだ。なのに、散らかっている部屋を見ては怒鳴り、勉強しない子どものゲームを取り上げる。自分が親という権威を持つ裸の王様になっていることに気づかないでいるのだ。

 

 

「いつの間にか自分が裸の王様になっているかも」という自覚が、子育てには必要である。

 

 

 

 

 


 

 

 

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