小学生の子どもが母親の貯金箱から小銭をくすねている。悪いことですか?

2015.07.04 (土)

家族のお金をくすねるのは、もちろん悪いことです。

家族のお金をくすねることは「金品持ち出し」といいますが、金品持ち出しは、17ある不良行為のうちのひとつです。不良行為は少年警察活動に関する訓令に定められており、不良行為少年とは、「非行少年(犯罪少年、触法少年、ぐ犯少年)には該当しないが、自己又は他人の徳性を害する行為をしている少年」とされています。

金品持ち出しをしている小学生を、そのまま放置すればどうなるか。エスカレートするに決まっています。持ち出したお金で好きな物を買うことができれば、いつでも好きな時に現金を手に入れられることに味をしめ、もっと持ち出すことになります。

子どもは「これくらい、くすねても大丈夫かな」と思って持ち出しているかもしれませんが、「これくらい」の基準は、回数を重ねるごとに高くなるはずです。初めに持ち出していたのは100円硬貨1枚だったかもしれませんが、2枚、3枚とその額は高くなっていくはずです。

初めは罪悪感があるかもしれませんが、徐々に薄れてきます。いずれ、現金を持ち出すことに罪悪感を感じなくなります。そして、その頃にはもっと大きな犯罪を犯すようになります。友人の家に行って現金を持ち出したり、コンビニで商品を万引きしたりすることに発展します。

私は非行少年と話をする機会が多くありますが、彼らも初めは、非行の前段階の不良行為から始まり、徐々に行為がエスカレートして非行に至っているようです。

家族のお金をくすねることは、悪いことです。「家族のお金だから」とか「まだ子どもだから」ではありません。今すぐ、止めさせましょう。

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