自分を持っている人が好きだ。男女問わず

2020.07.19 (日)

若い人、20歳前後の人と話をしていると、恋愛観の話に耳を傾けるようになる。僕が恋愛話をするわけではない。

 

 

雑談とは興味の対象に流れるので、相手の興味の対象が恋愛だと、雑談の流れは恋愛へと流れる。自分はもうそういう年ではないのだけれど、20歳前後というのは恋愛に敏感な年頃だ。「誰と誰が付き合っている」だの、「誰は誰に対して気がある」だの。根も葉もないことを、あたかも根拠のある筋からの情報であるかのように話す。

 

 

恋愛話をしなくなった、あるいは恋愛話に顔を突っ込むことに気後れするようになった自分としては、恋愛話をしている若い人が、正直、羨ましくもある。好きな人がいて、相手の好意の方向が気になって、他のライバルの動向に敏感で‥。そんな世界で生きる若い人と自分の間にある種の壁を感じつつも、「果たして自分の場合はどうなのか」と矛先を自分に向けてみる。

 

 

別に聞かれるわけでもないけれど、もしも恋愛観を聞かれたら、あるいは「『どんな人が好きなんですか?』と聞かれたら、果たして自分ならなんと答えるだろう」なぞと妄想してみる。

 

 

で、僕だったら「男女問わず、自分を持ってる人は魅力的だよね」なんて言おうかな、とは思っている。

 

 

自分を持っている、とはどういう意味か。僕なりの考えとしては、「自分は何が好きで何が嫌いか」とか「自分は何が得意で何が不得意か」とか「世の中では一般的にこんなことが流行っているけれど、自分が興味があるのはこんなことだ」という意味で捉えている。

 

 

タヒチの女性たちを描いた、ポール・ゴーギャンの「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」という作品がある。

 

(ウィキペディアより引用)

 

赤ん坊やら、若い女性やら、年配の女性やら、人生の色々な場面の女性を描くことで、「人生ってなんだろう」というゴーギャン自身の精神世界を表現したものだと言われている。

 

 

こんなテーマを自分なりに、それぞれのステージで、各々の抽象度合いで考えている人に、僕は魅力を感じる。というのも、こういう事を考えている人は概して、人に対して優しいし、一生懸命だし、話が面白いからだ。

 

 

どうして自分を持っている人は、人に優しくなれるのか。それは、「他人は他人、自分は自分」という棲み分けができるようになるからだ。相手との距離感を計り、決して自分と他人は1つになれない、なりようがない、という事をわかっていることが多い。

 

 

相手の価値観と自分の価値観は一緒にならない。「一緒にしよう、同じでいよう、等しくあろう」と思った瞬間に人間関係が不安定なものになる、というのがわかっている。

 

 

だから、自分と相手の棲み分けを持って人間関係を見られる人は、相手に対して無下に価値観を押し付けたりしない。自分が欲しているものが、絶対的に一般ではない事を知っている。そういう世界観で周りを見ている。相手に対する要求の度合いが結果的に低くなるから、相手の価値観を鎮めようとしない。他人を尊重できる。結果的に、「思いやりがある」と言われる言動ができるようになる。

 

 

自分を持っているひとは一生懸命でもある。

 

 

僕はテレビで高校球児たちの甲子園での試合を見るのが好きだ。甲子園での高校球児たちの試合に興味のない人はいるかもしれないけれど、あからさまに嫌いな人はいないだろう。

 

 

特に甲子園まで進んだ球児たちの姿に引かれるのは、彼らが一生懸命だからだ。白球を追うことに日々を賭けてきたのだ。「今」という時間を、「野球」というスポーツに賭けてきたのだ。そこに計画性や打算といった損得勘定は無い。あるのは、不安を感じつつも、それでも自分が信じたものをまっすぐに見つめようとする視線である。

 

 

そんな、「あやうい」素直さの上に立っているからこそ、感情が吹き上がって、勝った・負けた・打った・取ったの場面で見ている者を引きつける。一生懸命は、ただただ素晴らしい。

 

 

自分を持っている人は、話も面白い。

 

 

自分の好き嫌いや、自分の得意不得意をわかっているのだから、自分の守備範囲については知識と経験が豊富になる。引き出しも増えるし、潜在的なストックも大きくなる。いざその話題にうまく乗っかった時の話の深さは、人を楽しくさせ、面白くさせ、引きつける王道だろう。

 

 

確かに自分の守備範囲外については、話題も経験も稀有なものになる。けれどその分、自分の得意分野に投資してきたのだ。そこには偏見ともいうべき持論が存在している。一般的な意見なんぞはネットで検索すればいくらでも出てくるので、人と話をする際は一般的なことを聞いても面白くない。

 

 

そこに「自分はどう思うのか」が入るからこそ、話題として価値のあるものになるのだ。話し始めたら止まらないし、他人や世間がどうであっても自分はこうだ、という分野の話は、聞いていて参考になる。興味の定番である。

 

 

こんな風に、人に優しくなれるから、一生懸命だから、話が面白いから、自分を持っている人が僕は好きなのである。自分はどこから来て、何者で、どこに行こうとしているのか。それを考えている人は強い。

 

 

‥とまあこんな事を、もしも「どんな人が好きなんですか?」なんて若者との雑談の中で聞かれた答えようと思っている。もしも「聞かれたら」、である。

 

 

 


 

 

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