警察は哲学と相性がいい
「規則って何だろうか」
「自由ってなんだろうか」
なんて考えますでしょうか。おそらく、直接的にしろ間接的にしろ、考えていない人はいないと思います。人生をそれなりに過ごしていると、必ずといっていいほどぶち当たる問題です。けれど、警察官をやっていると、直接的に、しかもかなりの高頻度でぶち当たるんです。何しろ仕事で法を使っているんで。
こんなことをいうと、「警察官以外でもそうだろう」とか「法律家なら当たり前だろう」などと思う人もいるかもしれないんですけど、他とは違うんです。警察っていうのは、他の法律専門家とは違う、独特のスタイルで法律と向かい合っている。それが、「警察は哲学と相性がいい」ということを生み出すんです。
というのも、警察は直に接しているんです。警察が仕事をしているのは、よく言われる「現場」なんです。決して机の上の出来事ではない。空想で、絵空事で、学問としての法律ではなくて、体を使って法律を体現しようとしている。体を使って法律と向かい合っている。具体的な、手で触ることができる中で法律と向かい合っているんです。
法律の専門家っていうと、机の上で法律を考えている人を想像しませんか? 自身は法律を使ってはいるものの、主に頭の中で考えている。「どうやって適用したらいいか」「どういう法律を持ってくるのが妥当か」など、目の前にないことに対して頭の中で考えている。そんな図を想像しませんか?
警察官っていうのは、「自由とは何か」っていう本質的で抽象的な問いに対して、具体的に体感を持って向き合うことをしている集団なのです。さっきも言ったとおり、それはいわゆる「現場」だからです。最前線だからです。規則を守らない人間、規則を守っているという勘違いをしながら規則を破る連中、あからさまに規則を破る悪者。そんな人種に対して、体を張って規則を守らせようとしているのが警察なのです。
だから、自然と考えるようになるわけです。「自分たちが体を張ってまで守ろうとしている規則って何なのだろう」「法律が規制しようとしている自由って何なのだろう」「自由って何だろう」ということを。しかも、相手を捕まえたり、直接に「なんでこんな事をしなければならないんだ!」という罵声を浴びさせられる中で。法律を扱う時間や空間が、その他の法律を扱う連中よりも、具体的なんです。
それが、その他の法律を扱う人たちとは違うところです。抽象的な問題と、具体的な現場の中で向かい合っているんです。
だから常に悩んでいます。抽象と具体の間で。本質的な問いを、どうやって現実の世界で体現したらいいのか。自由とか規則とか、これって人間の社会の根幹部分の問いだと思うんです。「自分は自由に生きていきたいけれど、他の人が自由にしていたら自分が自由に生きられない」
わかりやすい例えは車の取り締まりですよね。よく聞くセリフは「このくらい、いいだろう」です。交通違反をする運転手から、「このくらい、いいだろう」というのをよく聞くんです。確かにグレーゾーンってあるんですよ。規則っていうのは社会に引かれた線なんです。「この線からこっちはオッケーだけど、この線からこっちはアウト」みたいな。
だけどその線っていうのは結構、太いんです。オッケーの人とアウトの人を分けるんですけど、線の真ん中だったり少し掛かっている程度だったり。結構反発も受けて、その度に考えるんです。「規則っていうのはそんなに厳密にしなければならないのか」「規則自体を取っ払ってなんでも自由ではいダメなのはわかるが、規則っていうのは決して平等にはならない」「どこまで規則を守らせるものなんだろう」「規則ってなんだろう」「自由ってなんだろう」、とまあこんな感じで考えるわけなんです。
警察っていうのは、哲学と相性がいいんです。「自由って何か」「規則って何か」について常に考えている。一般的な法律家と違って、そんな哲学的な問いと現場・最前線で向かい合っているんです。抽象的な問いと、具体的な中で向かい合っている。本質的な問いを、手で触れる具体的な中で探っているのが警察なんです。
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