元警察官がお勧めする、交通事故を減らすシンプルな原理原則

2019.12.06 (金)

安全運転サポート車というのがあるらしい。

 

 

交通事故を減らそうという試みなのだろう。日本が超高齢化社会に向かう中で、なかなか交通事故が減らない。車を使わない社会なんて考えられず、判断力の弱い高齢者ほど、移動の手段を車に頼る傾向がある。そんな中で、どうやったら安全なカーライフをおくれるか、ということなのだろう。

 

 

確かに安全運転サポート車とは、便利なものである。私が運転する車にも付いていて、時々、それは発動する。例えば自動ブレーキだ。車の前方に付いているセンサーが反応して、運転しているとき、周りのものに近すぎると、勝手にブレーキをかけてくれるのだ。おそらくこれも、微妙な力加減が要求されるものなのだろう。動いている車を急に止めるほどのブレーキをかけてしまっては、車内に乗っている人間に負担がかかってしまう。止まった瞬間に、ガックン! と体が前に投げ出されてしまうからだ。なので、ガックン! とならないよう、車を完全に止めてしまわないよう、車を減速させるのだ。で、「車内に載っている人間に負担がかかってしまう」からといって、減速しなさ過ぎてもいけない。おそらく、「ぶつかったとしても軽くぶつかるくらいならしょうがないだろう」という開発者の意図なのだろう。自動ブレーキは、完全に止まって載っている人間の負担になること無く、けれどぶつかって大事故になってしまうことなく、絶妙な加減で減速してくれるのだ。

 

 

それと、車線逸脱防止システムも便利なものだ。車線をはみ出すと、ハンドルが震えて警告を発してくれる。これも絶妙な加減だ。おそらく低速で走行しているとき、それとウィンカーをだしているときは発動しないのだろう。意図した上での車線変更なのか、それとも意図しない中での車線変更なのか。その辺りの判断、力加減が難しいと思われるのに、上手くやってくれている。運転していて違和感はない。

 

 

けれど、もっと簡単な方法があるのではないか。もっと単純に、安全運転を促す方法があるのではないか。「載っている人間の負担を考えながらのブレーキ」とか、「ドライバーが意図しているかどうか判断をした上での車線逸脱警告」とか、そんな細い綱の上を渡るような、針の穴に糸を通すような開発をしなくても、もっとやすやすと安全運転を促す方法があるのではないか。

 

 

と、ここで私は「車自体を無くせば?」と本心では言いたいところであるが、さすがにそれはナシだ。車を社会から無くしてしまえば、一人ひとりがもっと身軽になって、腰の軽い生活がおくれるようになるとも思うのだが、さすがにそれは現実的ではない。車社会を認めつつ、安全運転を促す方法。色々ありそうだが、私がお勧めする方法は、これだ。

 

 

 

それは、マイルドな車を流行らせること。

 

 

特に安全運転という面において有効だと思うのだが、私は車社会に足りないものは、マイルドさだと思っている。マイルドな車を流行らせれば、たちまち車道は安全地帯になって、これまでにないカーライフ社会が実現するだろう。

 

 

今の車社会には、マイルドさが足りないのだ。世の中の車を見てほしい。顔を上げて、窓を開けて、インターネットをのぞいて、世の中に出回っている車を見てほしい。どの車もギラついてはいないだろうか。フロントグリルが銀ピカになっておおきくなって、車体前面を覆っている。前照灯も両端がつり上がって、まるで前方をにらんでいるようではないか。

 

 

だいたい、「車のグレードを上げる=ワイルドになる」のようになっているのがいけない。車に興味がない人、あまりお金がかかっていない車はマイルドなのだが、お金がかかるにつれて、どんどんワイルドになっていく。エアロを搭載して、ウィングをのっけて、エンジンも馬力が出るようになって、エンジン音なんかもレースカーのようになって。それにつられて、大衆車までもがワイルドになってきている。

 

 

交通事故を減らすには、マイルドな車を増やすことなのだ。ドライバーの人間性が疑われるような下品な車でなく。運転しているドライバーや、周りで見ている人間の攻撃性を萎えさせるような、穏やかな車が、安全なカーライフには必要なのだ。

 

 

マイルドなデザインの車を流行らせれば、あおり運転などたちまちなくなるだろう。「オレの運転ってうまいだろう?」「オレの車の方が速いだろう?」「運転がわかってねえなあ。運転ってのはこうやるんだよ」などと、そんな心理的な攻撃性を無くすことで道路の危険はなくなるのだ。

 

 

「運転テクニック、ドライバーの心理的な攻撃性、車の速さ、格好良さ」など、これらを切り離すことが、安全な車社会には必要なのだ。これらの要素が繋がっているから、ワイルドな車が世の中にはびこっているのだろう。車や運転における格好良さは、運転テクニックが高いことであって、それは車の速度で表現することができて、それっていうのはドライバーの心理的な攻撃性を誘発しやすい。そんな情勢の中で生まれるのが、ワイルドな車の増加なのだ。

 

 

安全運転に必要なのは、「載っている人間の負担を考えながらのブレーキ」や「ドライバーが意図しているかどうか判断をした上での車線逸脱警告」などの安全運転サポートシステムではなく、ただ単純に「マイルドな車」なのだ。

 

 

 


 

 

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