世界を、こんな風に見てごらん 〜 非行や子育てについて考えるためのブックレビュー

2017.02.18 (土)

 

 

肩の力を抜いてくれる本。自身の悩みについて「そんなに悩む必要もないよ」とリラックスさせてくれる本。まさにタイトルどおり「こんな風すれば見えてくるかもよ」とヒントを与えてくれる本です。

 

のらりくらり、ひょうひょうとした文体と内容の本です。それでいて、説得力を感じ、読者を安心させてくれるような本です。著者は動物学者なのですが、動物学の話を例え話のようにして、読者の悩みを解決させてくれる内容です。

 

この本を読んで後悔したことがあります。それは私が、子どもの時に持った「なぜ?」という好奇心を大事にしてこなかったことです。

 

子どもの時は誰しもが、世の中に対して「なぜ?」という好奇心を持ったと思います。私も持っていました。が、私はそれを大事にはしてきませんでした。どこかで捨ててしまったのだと思います。忙しい社会を生きる中で、いつのまにか好奇心を忘れてしまったのだと思います。

 

ですが著者はその好奇心を大事にして生きていたようです。著者自身の研究の原点は、小さい頃に原っぱで見つけたイモムシに対する「お前はどこに行くの?」「お前はこれから何をしようとしているの?」という問いかけだったそうです。

 

自身が研究している動物学は、虫に対する純粋な好奇心なのでしょう。それを大事に持ち続けた結果、「知の最高峰」と言われる所までたどり着いたのだと思います。

 

子どもに「好奇心を大事にしてほしい」と改めて思いました。だから私も好奇心を大事に持ち続けます。自分の興味がある疑問をないがしろにしない。子どもに「好奇心を大事にしてほしい」と言うのに、自分が大事にしていなくては、何も伝わりません。

 

多元的な物の世界の見方を教えてくれる、気が楽になる一冊です。

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