子どもを学校へ行かせる方法の基本の「き」

2020.07.31 (金)

何事もそうだけれど、自分のホンネを語ることほど力を持つことはない。

 

 

僕は毎日コラムを書いているのだけど、文章とはいかにホンネを書くかの作業だと思っている。ホンネを探る、あるいはホンネを掘る、とも言える。ホンネを書かなければ文章にリアル感や力強さは宿らない。

 

 

人から聞いた話や世に出回っている一般論を書いたところで、浮いた調子になってしまうのだ。その、「いかにホンネを書くか」「いかにホンネを探すか」が、文章を書くことの楽しさであり難しさと言える。

 

 

僕にはドラマや舞台を見る習慣がないのだけれど、おそらく最低限、役者が本気でなくては、見ている方に感動は与えられないだろう。役者はいかにそのキャラクターになりきるかが問題である。本来の自分自身を捨てて、舞台の上やカメラの前では、登場人物になりきる。

 

 

本来は30歳代の女性役者だとしても、「20歳代の転職志望の銀行員」や、「40歳代の家庭に不満を感じている主婦」などの役として振る舞うのだ。なりきるからこそ、演技やセリフに力が宿り、視聴者の心を掴む。

 

 

つまり、人を動かすには最低限ホンネで語らなければならない。文章を書く時や役になりきる役者と同じように、自分の言葉に力を宿せるように。

 

 

相手が子どもであろうと、基本は変わらない。子どもを学校に行かせようとすれば、親である自分たち自身がホンネで語らなければならない。世間で言われている言葉ではなくて、「自分はどう考えているのか」の集大成としての言葉である。

 

 

本音で語るのは、それほど簡単なことではない。まずは考えることが必要になるだろう。もちろん、普段から考えていればスラスラと力強い言葉が出てくるのであろうけれど、仕事に追われている普通の人が、どんな場面でも対応できる力強い言葉を普段から用意していられるものではない。

 

 

逆に、すぐにマルチ対応でスラスラと力強い言葉が出てくる人は、普段から考えている人だと言える。本を読んでいるときも、車を運転しているときも、料理を作っているときも、スタバでくつろいでるときも、頭の中に問題意識があるから、いざという時に言葉が出てくる。

 

 

なので、もしも自分の言葉で相手が動かないようであれば、自分の考えが浅いのではないかと疑ってみてはどうか。それは、相手が小学生であっても同じこと。筋力的な力強さは考えが浅くても発揮できるけれど、思考の力強さは考えが浅くては発揮できない。

 

 

子どもが自分の言葉で動かないのであれば、「自分の考えがあさいのではないか」「本当に自分は子どもに学校に行ってほしいと思っているのか」と考えて、さらに深く考える切っ掛けにしよう。

 

 

ところで、どうして学校へ行った方がいいのだろうか。学校へ行って、それほど大きなメリットは本当にあるのだろうか。

 

 

集団生活なので、新型コロナウィルスに感染する可能性が高い。新型コロナウィルスに感染すれば、死ぬ確率だって高くなるし、元気に動き回ることが出来なくなって寝ていなくてはならなくなる。できなくなることが増えるので、感染を避けるに越したことはないはずだ。

 

 

時間だって無駄になる。大勢で生活するので、お互いにやることを合わせなくてはならない。勉強を始める時間、休憩する時間、食事をする時間。家族なんかの少人数のときですら、時間を合わせようとすると摩擦が起きるし時間がかかるので、30人や100人規模になると、無駄にしている時間は膨大な量になるだろう。

 

 

考えが隔たってしまう可能性もある。学校にいるのは、同じ地域、同じ世代の人たちである。先生たちだって、同じような教員試験を突破して選別された人たちだ。「先生」という小さな枠組みの人間であることに変わりはない。その中で小学校の6年間、さらに中学校で3年間。この9年間の総量は、子どもに物事を隔たって見させるには十分だろう。

 

 

「学校に行くことで社会性が‥」という声もあるけれど、もしも本当に社会性を子どもに育ませたいのなら、学校という枠を外してやることの方が、もっと大きな社会性を育ませることができるのではないだろうか。もっと開かれた環境に放り込んで、多様な人たちと関わりをもった方が社会性を育むことができるのではないだろうか。一様な人たちとの中で育まれた社会性は、本当に社会性と言って良いものだろうか。

 

 

それと、人は自分の人生を美化して考えやすい。数々の失敗をしてきたとしても、結局は「これでよかったのだ」と結論づけやすい。もう一度思い出してほしい。子どもに「行った方が良い」とすすめる学校とは、本当に大切な時間を費やしてまで行った方が良い場所だろうか。

 

 

思い出せば、嫌なことだってたくさんあったはずだ。自分だってイヤイヤ学校に行ったはずだ。友達関係が面倒だし、イジメだってあったろうし、嫌いな先生だっていただろうし。そんなところに自分の子どもを行かせるのだろうか。同じ失敗をまた繰り返そうとしているだけではないだろうか。

 

 

‥とまあ、このように学校に行かなくていい理由あるいは学校に行かないほうがいい理由を考えると、すぐにたくさん出てくる。最低限、これらの行かない理由を論破して、それでも行かなくてはならない答えを自分なりに見いださなければ、「学校に行きなさい」と子どもにホンネで言ったことにはならない。

 

 

子どもに学校に行かせるくらい、相手の行動を変えるくらいの力をもった言葉は、考えの深さからくる。ただただ表面的な文面で「行きなさい」と言っているだけでは、子どももなかなか納得しないだろう。

 

 

仲のいい友達が迎えに来るとか、ゴールを細かくするとか、褒めるとか。テクニック的なものは色々とあるだろうけれど、基本の「き」は言葉の力強さであって「どこまで深く考えたか」だ。

 


 

 

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