非行防止作文の書き方について
非行防止作文というのが、学校で提出されるように求められているのであろうか。
yahooやGoogleで「非行」と検索すると、「非行防止作文」という検索結果が出てくる。非行提出作文をどのように書いたらいいのか、について書こう。というか作文全般について、である。
大前提として、書けなかった人間がすぐに書けるようになるものではない。原稿用紙を見るたびに右手が止まってしまう。そんな症状のある人が、波間に動く穴子のようにスラスラと右手が動くようになるアドバイスではない。
文章を書けるようになるには、字数を稼ぐしか無い。一ヶ月に何千字、何万字、と書いていくに従って、徐々にまとまった字数を書けるようになるものだ。
まずは、というかここが全てなんだけど、心のタガを外さねばならない。タガというのは、自分の心の内面を打ち明けられるようになることだ。筆が止まってしまう人は、「いい文章を書こう」と思っていたり、「周りから求められる文章を書こう」と思っていたり、「どんな文章を皆んなは書いているんだろう」と、興味を自分の外界に持っていっているのではないか。
人目を気にして、人の目に触れても恥ずかしくないような文章を書こうと思っているのではないか。人の目を気にして基準を外側に持っていっている限り、いい文章は書けない。ましてやまとまった字数など書けるはずもない。もし書けたとしても、それは本当に難しい作業になる。
基準は自分なのだ。自分が書きたいと思ったことを書く。自分の心に浮かんだことを、シャーペンを通して原稿用紙に表現する。それが作文である。
例えば料理するときもそうだけれど、「どうすれば家族に喜んでもらえるだろうか」と考えて作る料理と、「どうせ食べるのは自分だけだし」と考えて作る料理では、どっちが簡単だろうか。かたや、家族の顔を一人ひとり思い浮かべて、相手に合わせて作る料理。かたや、自分が食べるだけだから、自分の好きなように味付けも量もコントロールできる料理。後者が作りやすい料理であることは、疑いようがない。
作文を書く時も同じで、何を書くべきか、書く内容を決めるのは、他人の目ではなく自分の目なのだ。
とは言っても、「自分がどう考えているのかわからない」「自分が何を考えているのかわからない」「自分の意見なんて特にない」という人もいるだろう。そんな人は、自分との対話が足りていないと思う。
どうして足りていないのかというと、自分の内面を深堀りして、それを人にさらけ出すような作業をこれまでしてこなかったからだ。自分から逃げていたから、とも言える。
人は弱い存在で、自分の内面を否定されると途端に上を向くのが苦しくなってくる。
覚えておいてほしい、というか忘れないでほしいのは、万人にいい顔をすることなんてムリなことだ。誰かの人生を大逆転させるような名言は、誰かの心に癒やされることのない傷を負わせることだと思った方がいい。
そして、万人に向けた言葉、万人から嫌われないような文章を考えることほど難しいことはない。万人の価値観は文字通り一万通りあるので、そのどの価値観をも傷つけないように書くことは不可能である。小石を踏まずに河原を歩くようなもの、あるいは水が鼻や口や目から体内に入ってこないように泳ぐようなもの。そんなことはムリなのである。
そんなことをしようとすれば、いつまで立っても河原を歩けないし、いつまでたっても水に飛び込むことができない。原稿用紙を前にして筆が止まってしまうのと同じ現象が、ここにも表れる。
だから、そんな難しいことをしないで文章を書こうとすれば、自分の考えを書くしか無いのだ。想像しようとしてできない他人の考えを書くのではなく、無尽蔵に出てくる自分の考えこそ、書くべきことなのだ。原子力潜水艦のエネルギー源が、自分の艦内に存在するように、エネルギー源を自分の中に持ってくれば、エネルギーが枯れることはない。
自分の考えを書く際にどうしてもハードルになるのが、勇気である。「こんなコトを書いたら変に思われるだろうか」「こんなコトを書いたら馬鹿にされるだろうか」という殻を打ち破る勇気である。
ただ、所詮は勇気も思い込みであることを、知っておくといい。勇気とは自分を奮い立たせるモチベーションのことで、勇気のある人と勇気のない人は、持っている気概・男気のようなモノの違いであるように思われる。けれど気概・男気など、思い込み一つで持てるものだ。
周りを気にしなければ、自然と自分の内面を出すのが苦でなくなってくる。ここでもハードルは自分の心ひとつで、「自分のホンネを書いたら大変なことが起きる‥‥」とビビりの思い込みを払拭することだけなのだ。
安心してほしい。少しずつホンネを書いているうちに、ホンネを書くことがなんでもなくなってくる。恥ずかしくなくなってくる。
だから、作文などの文章を書く練習とは、自分のホンネを書く練習でもある。ひと目を気にせずに、自分のホンネと向き合う訓練である。自分のホンネという、無尽蔵の原子力エネルギーを手に入れることができれば、原稿用紙を目の前にして腕が止まってしまうことも無くなる。
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