非行や犯罪を抑制する「しばり」とは

2016.06.16 (木)

「しばり」というのを意識したことがあるでしょうか。帰属意識のことです。自分が、その集団や企業や組織の一員であるという意識です。

 

しばりが強いと、例えば「会社のために頑張ろう」という気になり、職場で力を発揮しやすくなるそうです。逆に職場に対するしばりが低いと、「こんな会社、いつでも辞めてやる」とい考えなので、その職場では力を発揮できないそうです。

 

しばりは、非行や犯罪にも影響します。人はしばりが強いほど、軽率な行動をしなくなります。集団に属することによって、集団の他の人から常に見られていると感じたり、集団の他の人に迷惑をかけられないと感じたりするからです。

 

例えば大きな会社の社員は、犯罪を非常に起こしにくい環境にあります。まず人生の多くを会社に依存しているため、会社に迷惑が掛かることをしません。生活の糧を会社に頼っていますし、やりがいすらも会社に頼っているかもしれません。

 

会社を去らねばならない可能性のある軽率な行動には、より慎重になります。「大会社に勤めている」というそれだけで、襟を正そうとし、背筋を伸ばして生活しようとします。

 

犯罪を犯そうにも、しばりが大きいと「逃げられない」「隠れようがない」と感じるのです。

 

会社にしばられていない人間は、しばられている人間に比べて、犯罪を犯しやすい環境にあります。人生のすべてを会社に委ねているわけではないので、「いつでも雲隠れできる」という身軽さがあるのです。

 

「非行や犯罪をさせない」という点において、「しばり」というのは有効に作用します。

 

しばりを子どもに当てはめた場合、子どもは学校や習い事先や家族に「しばり」を感じるのかもしれません。学校にしばられる事は、いじめの際などマイナス面も考えられるので一概には言えませんが、家族にしばりを感じるのは、それほどマイナス面は感じられません。どんどん家族の絆を深めて、家族の子どもに対するしばりを大きくすればいいと思います。

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