泥棒とはどのような人間か
子どもを非行に走らせないためには、周りの大人が優しさを持つことが大切です。警察官をして来て思うのですが、非行少年とは自己中の塊です。非行少年だけではありません。犯罪者も交通違反者も子どもを虐待してしまう親も。警察に関わりを持ってしまう人間に総じて言えることは、自己中ということなんです。
視野が狭く、主観でしか物事を見られていません。相手の気持ちを想像できないんです。他人に起こったことを自分ごととして想像することができないし、人と関わりになった際に相手の身になって考えることができないんです。俯瞰する一歩上からの視点が無いんです。
例えばドロボーは自己中です。ドロボーにもいくつか種類があります。まずは侵入盗。家の中に入って、お金やお金になりそうなものを盗んでいくドロボーです。勝手に家の中に入ります。しかも土足が多いです。家の中に入る際に、窓から入ることが多いので、窓ガラスを壊します。
家の中に入ったら家探しをするので、ほとんどの収納が開けられます。タンスも棚もクローゼットも。引き出しは引き出され、扉は開かれます。その上でお金やお金になりそうなものを盗んでいくのです。
ドロボーには他にも引ったくりというのがあります。引ったくりは、道を歩いている際に、バッグなどを無理やり取っていくやり方です。主にバイクを使うのが多いです。自転車や車でもでいないこともないのですが、接近のしやすさや逃走のしやすさから、やはりバイクが一番適しているでしょう。
時間は夜です。目が効かなくなってからがドロボーの本番です。近くのが気づかれにくいですし、顔やバイクが見にくくなるのでつかまりにくいからです。引ったくりは二人組だとやりやすいです。バイクを運転する人間と、相手から引ったくる人間です。後ろの席に引ったくる人間が座ります。
引ったくる相手を見つけたら後ろから近づきます。手に持っているハンドバッグや、肩からかけているショルダーバッグが狙い目です。しかも、道路側の手に持っていたり肩にかけていたりすると、特に狙い目です。人は道路を歩く際に道路の真ん中ではなく端の方を歩くと思うのですが、その際に道路側の肩や手にバッグがあると危険です。引ったくり犯に取って、道路の端側ではなく、道路側の手や肩にバッグがあることはマストです。
そうしてすれ違いざまに盗んでいくのです。バイクの後ろに乗っていて手を自由に使える人間が、手を伸ばして歩いている人間の肩や手のバッグに手を掛け、そのままバイクの走力で引ったくっていくのです。
もちろん、ひったくられた方がバッグから手を離さなければ、その人はケガを負うでしょう。バッグの持ち手が体や服の一部に引っかかって外れず、そのままバイクに引きづられる事もあるはずです。そのくらい危険な行為なんです。
ドロボーというのは総じて自己中なんです。自分のことしか考えられません。相手に身になって考えることができないんです。「こんな事をされたらどう思うか」を考えられないんです。「自分だったらこんな事されたくない」という事をやってきます。自分ごととして見られないんです。
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プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぐための素直な頭のつくり方」です。
非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。
子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。
頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。
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