非行を防ぎ、素直な子どもへ

正義を振りかざすことは強いことです。あまりにも強すぎます。どのくらい強いかというと、周りの人間の反感を招くほどです。世の中は、白色だけで動いているのではありません。折衷案として灰色があったり、黒があったりするのです。

相手が弱さを見せた時、自分が優位に立っていると感じた時、自分が裁きを下せる立場にある時、相手の弱みを握った時、自分が正しいことをしていると分かった時、相手が悪いことをしていると思った時、特にそのような時に、相手を許す寛容な心を持ちたいものです。

このような時に正義を振りかざして相手に圧をかけることは大抵、自分に酔ってまともな判断ができない状態です。まさに鬼の首を取った状態と言えるでしょう。

もちろん、必要最低限のことは必要でしょう。無理に自分を抑える必要はありません。ですがそのような時に主張は、必要最低限で十分なのです。

「オレ、悪いことしてないよ！？」「どう考えたってオレの方が正しいでしょ！？」「だって悪いのは向こうじゃん！」などと思ったり、このような言葉が出てきたら黄信号です。正義を振りかざした鬼の首とった状態になっている可能性が高いです。

自分が「曲がったことが嫌い」な性格と思っているなら、非常によくないです。正義の押し付けは分かっていない人間によく見られるものです。「物事をわかっていないから正義を貫ける」と言っていいでしょう。

世の中は白色や黒色にはっきりと線が弾けるものばかりではありません。知れば知るほど、灰色が見えてくるものです。白色や黒色の相手を受け入れる寛容性が社会には必要なのです。