お金儲けはよくないよな〜知ることより考えること
私はお金儲けが悪いことだと思っている。生活費を稼ぐためとか、生活していくのに必要なお金を稼ぐのは構わない。お金儲けをしようとしてお金を稼ぐことが、悪いことなのだ。「そんなのルサンチマンだ」という声が聞こえてきそうである。「お金儲けを否定するなんて、そんなのルサンチマンだ」という人がいるのではないか。事実、「お金儲けが悪いって言っているのは、ルサンチマンだ」と、大勢の前で言っているのをきいたことがある。ビジネスセミナーで、哲学とビジネスを交差させるとか、そんな内容のビジネスセミナーだった。その、仮にも「哲学とビジネスを交差させる」というコンセプトのみジネスセミナーにおいて、「お金儲け」を肯定していたのである。登壇者が、「自分たちのビジネスの会員になってくれれば、お金儲けさせてやりますよ」てきな話だったのだ。その話を聞いた瞬間、私はそのビジネスへの興味を失った。「哲学とビジネスを交差させる」というコンセプトはよかったのだが、「当の主催者である本人たちが、まだまだ考えを煮詰められていないのではないか」と考えたのである。まだまだ勉強不足だ、ということである。
お金儲けを全面に出す人が渡しは嫌いだ。品がなく、どこか黒いものを感じるからだ。世の中の「成功している」と言われる人たち、あの人たちにそんな黒いものを感じないのは、あの人たちにとってはお金儲けは二の次だからだ。けっしてお金儲けをしようと思ってお金儲けをしているのではない。お金を儲けているのは結果である。おそらく、ただただ一生懸命、自分のビジネスに打ち込んでいるだけなのではないか。自分の信じる道を突き進んでいるだけなのではないか。自分が考えた仮説を証明したくて、答えが得られるかどうかを知りたくて走っているだけなのではないか。おそらく、そこに「お金儲け」という視点が混じった瞬間に、そのビジネスの魅力は失われるのではないか。
スキージャンプの高梨沙羅選手が炎上しているという。「高級な車を買ったり」とか、そんな派手な暮らしぶりをしていることに対する批判だという。「自分が稼いだお金をどう使おうが、本人の自由だ」と高梨選手を擁護する意見もあり、ファンもアンチもいるようだ。
私は、「自分が稼いだお金をどう使おうが、本人の自由だ」とは思う。が、それでバブリーで派手な暮らしをした途端。裕福であることを謳歌するような生活をした途端、本人の魅力というか品は失われるものだと思っている。謙虚さが必要だということだ。もちろん、私は高梨選手と会ったことはないし、本人がどういう人なのかはわからない。派手な暮らしをしているようにみえるのはSNSの魔力によるものかもしれなくて、実際はスキーに対してストイックな性格なのかもしれない。
「お金儲けの何が悪いんですか」とか「お金儲けが悪いというのは弱者の妬みだ」という態度が悪いのである。どんなにその人が才能に溢れる人でも、どんなにその人が知識を持った人でも、お金に対する謙虚さのない発言をした途端に、品がなくなると思っている。おそらくこれは、ルサンチマンでもなんでもあるまい。
そういう意味で、お金には人を惑わす魔力があるのかもしれない。お金儲けをしようとしてしまうし、お金儲けに対して肯定的になってしまう。
私が車が嫌いな理由もここにある。車というのは階層が分かれるものだ。確かに便利で、特に家族単位で移動するときには自由に遠くまで移動することができる。だが見栄を張りやすいのだ。階層が別れているので、自分を高い部類の階層に当てはめたくなってしまう。値段が高くて、見た目の派手な車を買いたくなってしまうものなのだ。
どんなに魅力のある人でも、派手で高い、一般的にステータス感のある車を所有していることがわかった場合、その人の魅力というのは、地に落ちるものだと思っている。ベンツとか、レクサスとか、そんな車に乗っている人間が全員、魅力のない人間なのかというと、そうではないだろう。おそらく中には、「ベンツのここがよくて」とか「レクサスのここは、他にはないんだよね」という人がいるかもしれない。が、そんな人は本当に稀であろう。「子どもがおもちゃが欲しい」と言って泣き叫んでいるのとあんまり変わらない。ましてや、暮らしが裕福でもないのに、派手な車に乗っているとしたら、論外である。実際にはそのような人がたくさんいるわけで、派手な車に乗っている人の大半が論外なわけだが。
お金儲けは悪いことだ。品がなくなるし、知性を感じなくなる。「お金の何が悪いのか」「自分で稼いだお金だから自由に使って構わないだろう」「お金儲けが悪いなんてる弱者の妬みだ」などという考えが間違っているのだ。こういうことを言う人には気をつけたほうがいいし、けっして「自分もそうなろう」「自分もああなりたい」とは思ってはいけない。お金儲けには黒い影がまとわりつくものなのだ。
電子書籍で本を出しました。ぜひ多くの人に読んでいただきたいと思います。タイトルは、「人に優しくなれる発想法」です。想定されると読者は、主に子ども相手にイライラしてしまうお父さんお母さんですが、仕事やプライベートでのイライラする人間関係が気になっている方にも読んで欲しい内容となっています。
どうすればイライラせずに、楽しく笑いながら過ごすことができるのか。そのためには、普段の生活の中でどんなことにきをつければいいのか、その考え方を伝える内容です。
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