子どもの非行をなくすには、思慮深くなることが必要である

2019.06.20 (木)

非行をなくすには、思慮深くなることが必要です。というのも、私の考える非行とは単に「法律に違反しないこと」ではないからです。何をしたら良くて、何をしたら悪いのか。何をすれば正義で、何をすれば非行なのか。その基準は、決して法律に規定されているか、ではないのです法律を適用する際にも、「妥当性」というのが気にされます。妥当性とは、実情に当てはまるか、ということです。たとえ法律に規定されていようとも、実情に当てはまらないことはたくさんあります。法律に規定されていることが全てではないのです。

 

 

法律ができたのは昭和の時代・・、明治の時代・・なんて場合もあるので、その時に規定されたことを令和の時代の今でもそのまま適用できるかというと、そうではありません。法律が当てはまらない場合の例外はいくらでも存在するのです。

 

 

現実に当てはまらない、実情に当てはまらないことの例として身近なものは、速度違反です。車の制限速度、高速道路でも一般道路でも、全然守られていないですよね。首都高速なんて、制限速度以上で走るのが当たり前で、それ以下の速度で走っていると迷惑がられることになります。制限速度以上の速度で走行することが常態化してしまっているのです。こんなところで、制限速度を超えているからといって、制限速度以上で走っている車を全て捕まえていたら、現実的ではないでしょう。厳密に「●●キロ」という線で違反か違反でないかを判定することには妥当性がないのです。

 

 

厳密に法律に規定されているだけが犯罪や非行の線引きではないことの例として、悩んだ末の殺人事件があります。例えば障害のある子どもの将来を悲観して、その子どもを殺してしまった親は厳格に処罰されるべきか。例えば老老介護で疲れてしまった妻が夫を殺してしまった場合はどうか、など。殺人といってしまうと物騒で聞こえは悪いかもしれませんが、要は単純に法律で線を引くことができない場合はいくらでもある、ということです。この悩んだ末の犯行と、短絡的で安易な犯行を一緒にするべきではないと私は考えるのです。

 

 

では、法律による線引きが信用できないものであれば、どこを信用するべきか。単純に法律で線を引けないのなら、どのように線を引けばいいのか。私は、思慮深さがそこにあるかどうかが、正しいことと悪いことを分ける線だと考えます。例えば、警察は車の取り締まりをよくしますが、よく取り締まる違反に携帯電話使用があります。携帯電話を通話、もしくは画面注視をしながら車を運転すると、違反になります。

 

 

でも、携帯電話を運転中に使うとしても、理由は人それぞれなはずです。単純に「電話がかかってきたから」とか、「仕事の話がしたかったから」といった理由で使う人もいれば、どうしても連絡を取りたかったなど悩んだ挙句に携帯電話を運転中に使う場合も考えられるわけです。そんな時に、単純に携帯電話で通話をしているかどうかとか、携帯電話で画面を見ているかどうかとか、それだけの基準では物足りません。

 

 

そこで出てくるのが、そこに思慮深さがあるかどうか、の基準です。思慮深さがあれば、違反も容認されるべきだと私は思うのです。考えて、悩んで、不安になって、それでもやらなければならない。それでも法律違反を冒さなければ、未来はない。今、法律違反を選択することが、単純で安易で短絡的な判断でなく、社会全体の人間全体の、地球全体の、宇宙全体の大局観から見ても正しい行為だ、と見られるのならば、その法律違反には正義が存在するのだと私は考えるのです。

 

 

 

子どもの非行をなくすには思慮深さが必要、というのは、思慮深さが正しいか正しくないか、正義が非行か、という二つを分ける線になるからです。だから、思慮深さを育まなければならないのです。たとえ犯してしまった悪いことでも、そこに思慮深さがあり、考えて悩んだ末の物であれば、後悔することはないのではないでしょうか。後になって「やらなければよかった」とは思わないのではないでしょうか。そこの「やるかやらないか」の選択はもうすでに済んでいるのですから。

 

 

というわけで、子どもの非行を防ぐには、思慮深さが必要なのです。

 


 

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