親の副業の姿を見せるのが、立派な子育てになる

2020.05.03 (日)

起業ブームの流行りは、10年前くらいからだったと思う。その頃から、起業という選択肢が世の中に流布し始めた。大企業が敬遠され、就職すらせず、インターネットを活用して、個人で事業を起こすスタイルである。自分という人間一人が、大企業にも匹敵するような影響力を持つことに憧れる人が多くいたのだと思う。

 

 

わかりやすい所で、キングコング西野さんとか、ホリエモンこと堀江さんあたりだろう。おそらく起業というのは昔から選択肢として、お金を得る手段の憧れとして存在していたとは思うけれど、スマホ、ネット、SNSなんかの技術を追い風にして、起業を身近に感じる人が増えたのではないか。「オレも」って人が多く現れたのだと思う。

 

 

けれど思うに、この頃の起業は、大企業に就職するのと大して変わらないと思う。どちらも目指しているのは「成功者」なのだ。起業における華やかさっていうのは、大企業における華やかさと同じなのではないかとずっと思ってきた。確かに起業を目指す人は、アンチ大企業ではあるのだけれど、手段が違うだけで、目指している目的は同じであるように思う。

 

 

個人という華やかではない手段をとりつつも、行こうとしている先は、華やかさなのではないか。格好いいスーツを着て、いい車に乗って。「成功者」という肩書を得るための起業、それが10年前くらいから始まった起業ブームを推進するエンジンになっていたのではないかと思う。

 

 

おそらくこれからは、「成功者」という肩書が格好悪く感じる人が増えるのではないか。格好いいスーツを来て、いい車に乗って、そんな成功者としての起業が下火になるのではないか。

 

 

起業という言葉には、どこか詐欺まがいの響きがある。おそらく成功者としての起業を支援するかのような文句を言って煽り、お金を払わせるだけ払わせて再現不可能な、あるいは何の中身もないような起業アドバイスをしていた人間がたくさんいたからだと思う。

 

 

これからは成功者としての起業が敬遠される。では大企業に就職したり、公務員が目指すべき目標なのかと言うと、そうではない。目指すべきは、人知れずいい仕事をするような起業なのだ。

 

 

個人事業主と言ってもいい。個人事業主という言葉は、起業と広義ではほとんど違いがない。ニュアンスの違いだけである。けれどニュアンスが違う。起業というと成功者のようなお金に対して貪欲な、目的にあるのは華やかさのような感じがある。それに対して個人事業主というと、そんな華やかさを感じさせない、地に足のついたイメージがある。

 

 

あるいは副業でもいいのかもしれないと思っている。何が何でも起業というと、大企業に就職するのとなんら変わりはない。ここでも維摩経の入不二法門が連想される。二項対立は変わらないのである。両極端にあるものは、結局は大して違いは無いのだ。

 

 

起業よりも副業の方が柔軟性が感じられて、時代にあっているのではないか。副業だと世の中で上手くやっている感がある。大企業に籍を置きながらも、副業で人知れずいい仕事もしている。「特命係長 只野仁」というテレビドラマがあったと思うが、あんな感じなのではないか。

 

 

表向きの仕事はパッとせず、いい加減にやっている風を装いながら、その実、時間を副業に使うのである。

 

 

そんな親の副業に一生懸命になる姿を見せるのが、良い子育てになると思っている。別に姿を見せる必要すらないかもしれない。裏で副業を一生懸命している、その空気が、子どもにいい影響を与えるのだ。

 

 

子どもの性格は親からの影響や家族の中で成就されることが多分にあると思うが、家庭内の空気をアンチメジャー志向に置くのである。いい車に乗ったり、格好いいスーツを着たり。目指すべきは、そんな成功者とは対局にあることを、親が雰囲気で子どもに示すのである。

 

 

そのためには、親自身が自分の個性を理解していなければならないだろう。理解してはいなくとも、自分の個性を絶えず模索するような動きをしなければならないだろう。

 

 

副業もそうだが、エネルギーを注ぐには対象が自分の好みでなければならない。好きなことならできるが、嫌いなことはできないものである。副業だって、やっていて面白くなかったらエネルギーなんて注げない。

 

 

事業を起こす、というのは、自分探しのいい手段である。自分は他人とどう違うのか。自分が好きなものは何なのか。美人投票で、自分だけの好みの人を周囲に認めさせるようなものである。

 

 

これからの時代、周りに自分を合わせる必要はなくなってくる。メジャーであるには、自分を抑えて周りに合わせることが必要であるが、インターネットによって、個人が大企業と同じ力を持つことが可能になったからである。

 

 

メジャーであることにはメリットもデメリットもあるが、個人でもメジャーのメリットを受けることができるようになった。メジャーであることは、周りに合わせるというデメリットが目立つようになったのである。

 

 

親が人知れずいい副業をする。

副業に一生懸命な姿が子どもに伝わる。

子どももメジャーでないものに価値観を持つようになる。

自分のオリジナルを追求することが必要だと感じる。

主体性をもって動ける。

 

この循環が、理想の子育てなのではないかと思っている。

 

 

 


 

 

 

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