小学校の3年間で本当におしえたいこと、させておきたいこと
急に思い立って、子育て本を5冊連続で読んでみた。
1冊目 年収1000万円「稼げる子」の育て方
2冊目 東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?
3冊目 同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード
4冊目 1億稼ぐ子どもの育て方
で5冊目が、この「小学校の3年間で本当におしえたいこと、させておきたいこと」だった。1冊目から3冊目は、あまりいい本とは言えないものだった。それに対して4冊目と5冊目は、子育て本として面白かった。
もしも「子育て本を読みたい」という人がいるのであれば、「1億稼ぐ子どもの育て方」か「小学校の3年間で本当におしえたいこと、させておきたいこと」をおすすめする。本として読むだけの、「厚さ」が内容にあるからだ。逆に、他の本は内容が「薄い」と言える。
基本的には、5冊とも、言っていることは同じである。「個性を大事にしなさい」「主体性を育みなさい」「学校の勉強なんて二の次です」というのがコアメッセージ。
最近の子育て本は、どれを開いても「勉強ではなくて、個性や主体性」というメッセージだ。尖ってない。それなのに、どの本でも「『勉強ではなくて、個性や主体性』だなんて、オレって尖っているだろ?」のような論調なので、滑稽に思えるところがある。
いい加減、どの本の著者も、今の子育て業界においては「目指しているのは勉強ではなくて、個性や主体性」が浸透してきていることを認めるべきだと思う。でなければ何時までたっても先へ進めない。どの子育て本でも、「今までは学力重視だったが」なんて言っているけれど、読者はとっくに学力重視から抜け出しているのではないか。いつまでも抜け出せていないのは、本を書こうとする著者という人間だけである。
なので、子育て本を作ろうとしている人は、話のスタートを「学力重視の社会」ではなくて、「個性重視が浸透している社会」としするべきだろう。
ただ、どの親も「わかっちゃいるけどできない」という呪縛にかかっているように思う。「学校のお勉強ではなくて、個性や主体性重視!」であることがわかってはいるけれど、どうしても親から見た効率性を気にして子育てをしてしまう。そんな、頭でわかってはいるけれど現実が追いつかない現状をどう変えるのか。そんな子育て本がほしい。
読んだ5冊の本の中では「小学校の3年間で本当におしえたいこと、させておきたいこと」が、読むだけの価値が一番高い本だと思うけれど、子育て本の内容は、子育てに対する知識や経験というよりも、著者の人間性によるものだと思う。
この本のどこに読むだけの価値を感じるかと言うと、著者のビジョンにである。子育てについての知見やアドバイスよりも、もっと長い目で見た人生論のようなものに、読むだけの価値つまり面白さを感じる。
何事もそうだと思うけど、結局は人生論、人生哲学といったものが反映される。ビジネスも、趣味も、そして子育ても、読んでいて参考になるのはその人の生きる上でのビジョンなのだ。
特に面白かったのは第5章で、「『個性を生かして仕事をする』大人に育てるのが目標」の辺りが、一番楽しかった。ここのクオリティが、他の子育て本と違うところであり、著者自身の視野の広さ知見の深さ、つまり人生論が表れていた。
この本の著者は、第1章から第4章まで使って「こうした勉強をすべき」なんてことを言っておきながら、第5章では結局「好きを仕事に」なんてことを言っている。これもどの子育て本にも言えることだけれど、もしも本当に個性重視を貫くのであれば、第1章から第4章まで使って「こうした勉強をすべき」なんてことは言わない方が、「好きを仕事に」という一貫性はあるだろう。
本当に個性や主体性を重視するのであれば、「こうした勉強をすべき」なんてことは書かないで、終始一貫して「いかに親の子どもへの働きかけを消すか」を語るべきだろう。
始めにで「こうした勉強をすべき」って言っておきながら、後から「個性が一番」とか「主体性が一番」というのは、どこか無責任だし「本気で個性とか主体性が大事なんて思ってる?」と問い合わせたくなる。「ねえ、本気で個性と主体性が大事って思ってる?」とツッコミたくなる。
まあでも、一番面白かった第5章の主張としては、親が副業の後ろ姿を見せる、という部分。これからの時代、大きくて、お金持ちで、強くて、人気があって、そんなメジャーであることが社会から飽きられてくる。
小さくて、質素で、狭くて、シンプルで、目立たなくて、そんなものに価値は移動する。メジャーなものに媚びなくてもいいので主体性が求められるし、個性を発揮しやすい。
仕事でも、大きな歴史ある大企業よりも、人知れずいい仕事をしているような個人事業主が格好いい時代になる。人はどうしても具体的なものに流れやすいので、今でもいい大学や良い企業に就職させることに憧れる人はいるが、そんな価値観は時代遅れになる。
人知れずいい仕事をすることの背中を、親が見せられることが、これからの子育てになる。それで対価をもらえるようなのであれば、それに越したことはない。
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