副業のメリットは時代遅れにならないことであって、渦中にいることだ

2020.08.21 (金)

決して「どっちが優れている」という話ではないのだけれど、一本足で起業することに対する二足のわらじ副業について話したい。

 

 

副業が起業よりも優れている点はいくつかあって、その1つは、「副業とは、常に渦中にいること」である。起業すると問題意識が薄れてしまうことがあるけれど、副業であれば問題から離れることがないので、常にその問題と背中合わせでいることになる。副業とは、常に問題の渦中にいることなのだ。

 

 

「現業とは別に、組織に頼らずに自分で仕事をつくろう」と思うと、だいたい選択肢が2つあって「起業か副業か」である。起業か副業かの違いはざっくり言ってしまうと現業を続けるかどうかなんだけど、一般的にいって副業からはじめて上手くいけば現業をやめて起業‥という流れになると思う。

 

 

それは間違っていないし、王道だと思う。だから副業している人というのは、自分でつくった仕事があんまりうまくいっておらず、一本足で立つことはまだできない状態だろう。対して起業している人は独り立ちできるまでに新しい仕事がしっかりしている、ということである。

 

 

じゃあ副業というのはあくまで過程であって、上手く行けば切り離されるだけのものなのか。起業家から見れば副業家は劣っているものなかと言うと、そう簡単でもない。副業には副業の良さがある。副業の良さの1つが、常に渦中にいることなのだ。

 

 

組織から離れて新しく仕事を作ろうとする人は、問題意識を持った人だ。今やっている仕事の中で何かモヤモヤしたものを感じ、そのモヤモヤを深く考えていった末に「こうした方がいいんじゃないか」「こんないい方法があるんじゃないか」と立体感のあるアイディアにたどり着いた人。

 

 

そのような人がたどり着くアイディアは大抵、現業の問題に対する解決策であることが多い。たとえば上場企業で働いていた人が、上場企業で働くこと、大きな会社で働くことのデメリットを感じて、小さな会社で働くことのメリットを生かした新しい働き方を思いつく‥のような。

 

 

その解決策を具体化するために副業としてはじめて、さらには現業を辞めて起業して。だけど、起業することによって問題意識を失ってしまうのだ。独り立ちせずに副業として、現業も続けたまま仕事をするのなら、問題意識を失うこともないのだけれど、起業して現業から離れてしまうと、その人にとって時間が止まってしまうことになる。

 

 

さっきの上場企業の例でいうと、起業してそれまでの仕事から離れてしまった瞬間に、その人は上場企業で働くことをどういうことか、肌身で感じることができなくなってしまうのだ。

 

 

たとえ上場企業で働くことのデメリットを感じて、それに対する解決策を発案したとしても、その解決策は、その時点での解決策である。上場企業だっていつまでも同じではないし、周りの社会や環境に変化があれば、その上場企業だって体質が変わるだろう。改善して良くなっている部分もあるだろうし、退化していっそう悪くなる部分もあるだろう。

 

 

起業して現業から離れるということは、そういう変化を外側からしか見られなくなるということだ。それまでは内側にいたから感じられていた問題点を、もう感じられなくなるということだ。

 

 

時間がストップしてしまうのだ。それまで感じていた問題意識が、起業して現業から離れてしまった時点で進化のないものになってしまう。上場企業の体質が変わっても気付かない。上場企業の雰囲気が進んでも気付かない。すぐに時代遅れの解決策になってしまう。

 

 

僕が感じる副業のメリットは、常に対象の内側にいるので「中の人」として問題意識を持ち、変化にも機敏に対応して、常に最新の状態で問題を感じられることだ。

 

 

起業する人は、自分がいる環境に問題意識を持っている人だ。上場企業で働いている人は、上場企業の「こんな所が悪い」を改善しようとして起業する。小売店で働いている人は、小売店の「こんな所が悪い」を改善しようとして起業する。公務員として働いている人は、公務員の「こんな所が悪い」を改善しようとして起業する。

 

 

けれど残酷なことに、感じていた「こんな所が悪い」に対する問題解決を実現しようとして起業した瞬間、それまでの仕事から手を引いてしまった瞬間、その起業アイディアは古いものになる。それまで見えていたものが見えなくなってしまう。それまで追えていた最新情報を追えなくなってしまう。それまで最前線にいたのに、最前線から退くことになってしまう。

 

 

起業するということは現業を辞めることであって、それまでの立場ではもう無くなるのだ。「中の人」だったから見えていたもの、感じられておたものがあったのだろうけれど、「外の人」になっては見えなくなるし感じられなくなる。

 

 

問題意識は「中の人」だったからこそあったのであって、「外の人」になって自分が問題から開放されてしまっては、問題意識は薄れてしまう。少なくとも、その問題意識は「中の人」だった時までのものであって、すぐに古いものになってしまう。

 

 

副業であれば、自分も常に「中の人」でいられるので、問題意識を薄れさせずに持っていられるし、その問題意識は常にアップデートされる。アップデートされず数年前のパソコンの問題意識をもっていたところで、「その問題はもう解決済みですよ」と言われてそれっきりである。

 

 

起業に対する副業のメリットは、常に「中の人」でいられることだ。問題の渦中にいるので、時代遅れにならずに済む。アップデートされた問題意識をもっていられることだ。

 

 


 

 

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