数学は現実的でなくてもいい、という自由〜哲学的な何か、あと数学とか
なるほど、なるほど、なるほど。ようやく、分かりました。この本を読んで、ようやく納得しました。数学に関する、多分、一番根底にあったモヤモヤです。それがようやく、溶けました。
ずっと謎だったんです、謎。「謎」っていうと、具体的な疑問のように思うかもしれませんが、そんな意識もしていなかったものです。でも、確実にあったことだけは分かっています。ずっとあったんだんです。この抽象的なモヤモヤが。小学校の頃から、中学の時も、高校の時も、算数や数学をするときはいつも。モヤっとした数学に対する何かが、今ようやく腫れたところです。
それは、「数学ってなに?」っていう疑問です。もうちょっと言葉を足すと、「数学って何の役に立つの?」とか「皆んな、数学で持って何をしようとしているの?」っていう感じの疑問・モヤモヤです。これがずっと数学をやるときについて回っていて、結局、数学からは遠ざかってしまいました。
でも本書にはきちんと書いてあります。「数学は自由だ」と。1899年、ヒルベルトというドイツの数学者が、発表していたそうなんです。「数学は現実世界にとらわれる必要なんかない」と。これが知りたかった。ずっとこの言葉を待っていた。この言葉で、ずっと持っていたモヤモヤが晴れた。
やっぱりそうだったんですね。数学は、現実世界の役に立たなくてもいいものだったんですね。ずっと不思議だったんです。数学って、数字を紙の上に鉛筆で延々と書いていくイメージだと思うんですよ。数学は。で、そんな数学のイメージを持って、「この、鉛筆で数字を紙に書いていく作業が何になるのだろう」と思っていたんです。「ここからどう広がるのだろう」と思っていたんです。
ですけど、この「鉛筆で紙の上に数字を延々と書き続ける」ことが、数学であって、ここがあるべき姿だったというのです。このことが分からないでいたために、私は数学をいまいち自分のものとして見られていなかったんです。「数学はどうやって現実と結びつくんだろう」とか「数学の先に何があるのだろう」と。
もちろん、数学だって現実と役には立つと思いますよ。けれど役に立つのって、もっと科学の方向じゃないですか。科学の前に数学があるとはいえ、どうも現実に役立てようとしたら方向が違っている、とずっと思っていたんです。なるほど、この数字の羅列を書き続けることこそが数学で、それは別に現実に繋がるとか繋がらないとか、そんなものはどうだってよかったんですね。こここそが、あるべき姿。こここそが、到達点。
例えばゲームって、そんな感じですよね。スマホのゲームとか。パソコンのゲームとか、据え置き型のテレビゲームとか。あれっていうのは、何か現実の問題に役立ちそうと思って始めるわけではありません。私も子どもの頃、ドラクエとかファイナルファンタジーとかプレイしました。
ちなみにシックスとセブンが、ファイナルファンタジーのピークでした。
ゲームっていうのは、それ自体が面白いからプレイされるのであって、その先に何か別のものを想像しているものではありませんよね。「ゲームをするから、勉強の役に立つ」とか「ゲームをするから、人間関係が良くなる」とか。こんなこというと、「いやゲームも勉強に役立つよ」とか「ゲームだって人間関係に役立つさ」とかいう人もいるかもしれませんが、厳密に細かく見て役立つっていうのは、今ここの論点ではないです。本質的にって、意味です。
数学っていうのは、鉛筆で紙に数字の羅列を書き続けること、なんです。それが現実的に役立つとか役立たないとか、そんなものはどうでもいい。数学とは、「記号の関係性(ルール)の構造物」であり、「現実世界との対応や実用性にとらわれず、記号の関係性の構造を探求する学問」と見なされるようになった、とのことです。
まあそれが理解できていれば、もっと若い頃に、数学にのめり込む人生を選択してこともあったかもしれませんね。だって「ゲームの先を見るのではなく、ゲームをそのものを楽しめ」って感じで分かっていたからゲームに没頭できたのですから。同じように、「現実に役だとかどうかではなく、数学そのものを楽しめ」といわれていれば、違う人生だったかもしれません。
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