非行の種類について

2019.06.22 (土)

非行とは3つです。犯罪少年、触法少年、ぐ犯少年のことを非行といいます。14歳以上で20未満の子どもが法律を犯した場合、その子どものことを犯罪少年といいます。14歳以下の子どもが法律を犯した場合は、その子どものことを触法少年といいます。まだ法律違反を犯していないけれど犯すことが予想される子どものことをぐ犯(虞犯)少年といいます。

 

 

で、これだと「じゃあ犯罪って何なの?」ってなりますよね。こうなってくると言葉遊び、というか「広い意味では」とか「狭い意味では」なんかも出てくるので一概にはいえなくなります。「犯罪とは何か」っていうのは実はとても難しい問いでして、この問いは考えれば考えるほど深いものでもあるんです。

 

 

「犯罪とは何か」について勉強しようとすると、一番初めに出てくる言葉が、「犯罪とは、構成要件に該当する有責・違法な行為」です。その行為が犯罪であるかどうかは、とりあえずは「構成要件に該当する有責・違法な行為」である必要があるんです。

 

 

警察官をしていた際、時々「この人、逮捕してください」なんてケンカの現場で言われたりしたことがあるんですけど、そんなに簡単にできないです。逮捕するにはとりあえずは犯罪者であることが必要なんですけど、犯罪者であるためにはその人の行為が「構成要件に該当する有責・違法な行為」である必要があるんです。「気に入らないから逮捕」とか「うちの家訓に背いたから逮捕」とか。あるいは「会社の規定に反したから逮捕」とか「村の掟を破ったから逮捕」とか、そんなのはありえないんです。

 

 

で、「構成要件に該当する有責・違法な行為」であるためには、3つのフィルターをクリアしなければなりません。「その行為が構成要件に該当するか」と「その行為が有責か」と「その行為が違法か」の3つです。

 

 

まず一つ目、「その行為が構成要件に該当するか」のフィルターですが、これは、「条文に犯罪として記載されている行為か」です。あらかじめ刑法なり特別法なりに「これは犯罪ですよ」と記載されているものでなければ、犯罪とはなり得ません。だから、自分が気に入らないからといって、勝手に犯罪にするわけにはいかないんです。おそらく、この辺からして勘違いしている人は多いと思われます。

 

 

その次が、「その行為が有責か」のフィルターです。これは、「その行為をした人に責任があるか」ということです。「責任があるかどうか」という問題でよく言われるのが、「精神的に十分でなく責任がない」というケースです。例えば、心神喪失状態だったとか、責任能力がなかったとか。

 

 

最後に「その行為が違法か」というフィルターです。正当防衛だったりした場合は、違法性がないでしょうし、医者の施術とか、ボクシングの試合とか。医者の施術を見て、「殺人だ!」と騒いでもそんなことはないでしょうし、。ボクシングの試合を見て「暴行だ!」とか「障害だ!」とか騒いでもそんなことはありません。

 

 

とまあ、こんな風に、最低限でも、この3つのフィルターをクリアしないことには、犯罪にはならないわけです。犯罪構成要件に該当するかどうかは、とりあえずは基本として刑法に該当するかどうかです。それに該当しなければ次は特別法に該当するかどうかです。刑法はよく聞く「窃盗罪」とか「暴行罪」とか「殺人罪」とかを記載している法律です。

 

 

で、刑法以外にも刑罰が定められている法律があって、それらは特別法と呼ばれます。特別法は刑法に比べて結構頻繁に、時代を映して変わります。代表的な特別法としは、軽犯罪法、覚せい剤取締法、銃砲刀剣類所持等取締法、破壊活動防止法、売春防止法、特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律、などです。

 

 

これらに該当しなくて初めて「その人の行為は犯罪ではない」となるのであって、その相手が子どもであった場合は「非行ではない」となるのです。非行になるかどうかは「何を犯罪というのか」「どんな時に犯罪というのか」「犯罪の種類にはどんなものがあるのか」を知らないとわかりません。が、それを厳密に知っているのは、法律畑にいる人だけです。

 

 

我々は勝手に「これは法律違反だ」「この行為は逮捕されるべきだ」「うちの子は非行に走った」とか考えがちですが、本当にそうであるかどうかは、結構難しい問題でもあるんです。

 


 

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