子どもは体育会系でそだてよう! 〜 非行や子育てについて考えるためのブックレビュー
子どもを持つ者としては、「子ども」と「スポーツ」の関係は気になるところです。私も子どもと一緒に運動をして楽しんでいますし、運動会で子どもの一生懸命さを見るのも好きです。子どもとスポーツを組み合わせることの可能性は感じているのですが、ぼんやりです。ですので、はっきりとした答えが欲しいと思って読みました。
「子どもがスポーツをやる意味は?」の答えが得られるかなと思って本書を読みました。子どもがスポーツをすることの意味として、本書では以下のようなことを言っています。
・ 勝ち負けの意識
・ 「やればできる」ことの楽しさを伝える
・ コミュニケーション能力
勝ち負けを意識することで、生きる上での強さを身につけるということです。人生は楽しいことばかりではありません。アップとダウンを繰り返してしか人生は歩めません。勝ってヒーローになることや、負けて悔しい経験をすることが、子どもの人生に目標を生むのです。
やればできるが伝われば、子どもに粘り強さが生まれます。諦めてしまいそうな時に、「あの時もできたじゃないか」という土台があれば、そこからもう一息の粘り強さが生まれます。悔しい思いをしてすぐに「ああ、やっぱりだめか」では、本来手に入るものも手に入りません。粘り強さからくる火事場のクソ力を発揮して手に入れられるものが社会には多くあります。
コミュニケーションは、やはり集団でやるスポーツならではです。もっと言えば、リーダーシップ体験です。相手に伝えること、前に立つことを経験して、物怖じしないで相手と対等に言い合える度胸やうまさを育むことが、社会で生きるうえで重要なのです。
関連する投稿
- どら焼きを食べながら「怒りについて」を読もう
- ローマ皇帝は桜木花道なのか。BBC「ザ・ローマ」に見るレトリックと詭弁
- すべての本の共通点。本には何が書かれているか〜ドラえもんの読書感想文が書ける
- 正当な対価という自己都合な倫理〜お金は銀行に預けるな
- どうして文章を書いていると考えがはっきりするのか〜伝わる・揺さぶる!文章を書く
現在の記事: 子どもは体育会系でそだてよう! 〜 非行や子育てについて考えるためのブックレビュー