天才は学校で育たない 〜 子どもの非行を防ぐためのブックレビュー
これからの時代に求められる教育とはどんなものか、について書かれた本になります。
「はじめに」では、「天才はどのように作られるか」について書かれています。著者は、天才が作られるために必要な三要素をあげています。
1 天賦の才(可能性)を有していること
2 それを見抜き、上手に伸ばす働きかけ
3 本人の努力
それから、「これまでの学校教育は平均的な底上げしかしてこなかった」と展開し、ではこれからの教育にはどんなものが必要なのかについて説かれています。
学校という1つのレールだけでは子どもの個性を伸ばせないことに、著者は触れています。学校では、型にはまった子どもが求められます。型にはまらないで生まれてきた子どもも、無理やり型にはめられてしまいます。
そして型にはまる事ができない子どもは、学校に居場所を見つけられず、学校を去らなければなりません。それは、個性を伸ばすという教育の理想からはかけ離れてしまっているものです。
これからは一般的な「学校」というもの以外にも、学び舎が乱立するのが望ましいようです。本来学校は、公立でなく私立が元々のスタイルです。歴史的にも公立学校が主体となっている期間は短いようです。古代ギリシャ、古代中国、昔の日本、私塾が長らく、教育の場でした。
私立の色々な学び舎のスタイルがあっていいし、それが本来のスタイルなのかもしれません。これまでの学校の型にはまれず、後ろめたい思いをしてフリースクールなどに通ってきた子どもが、もっと堂々と前向きに通える学校が色々と建つ社会が、これから進む方向なのです。
「この学校は自分とは合わない」「ここに自分が学ぶべきものはない」と感じれば、自由に通う学校を変えられるようになるのが理想です。色々な学校の選択肢から通学先を選ぶことができるのが、未来の教育のあり方なのです。
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