辛さのドラゴンフィッシュブロー。共感されないことがこたえる。

2020.12.01 (火)

ときどき自分が嫌になる。

 

 

もっと自身を持って歩いていったらいいのに。もっと胸を張って人前に出ていればいいのに。LINEで、フェイスブックで、リアルな中で。もっと堂々としていたらいいのに。

 

 

僕は10年ほど前、自分の生活を方向転換した。今でいう意識高い系のような生き方を選んだのだ、職場組織で上を目指す生き方を改めたのだ。新しい価値を自分で作る生き方を選んだのだ。それまでは考えたことも無かった。自分が新しい価値を生み出すなんて。

 

 

「自分で新しい価値を生み出そう。自分で仕事を作ろう」として、新しい仕事のスタイルを模索している人たちを見て、「自分もこの中に入りたい」「自分も同じように模索したい」と思ったのだ。

 

 

模索する新しい仕事のスタイルの対局にあるのは、会社員として仕事だ。レールの上を走る生き方である。別に会社員をバカにしているわけではない。それはそれで厳しい仕事だと思う。上司がいて、部下がいて、セクショナリズムがあって、表の顔と裏の顔があって、ホンネとタテマエがあって。それはそれで大変な生活だ。やっている人はよくやっていると思う。

 

 

けれど、僕は試してみたくなったんだ。自分がもっと楽しいと思える人生を作ることに。「仕事だからね」とか「まあしょうがないか」とか「これも仕方がないことだ」と思って、楽しくもないことをしている人生に疑問を持ったのだ。新しいスタイルの仕事を模索している人を見て、「仕事=苦しいもの」という考えに疑問を持った。というか、「『仕事=苦しいもの』でなくともいいんだ」と前向きに思えるようになった。

 

 

それまでの職場では、「誰もが仕事=苦しいもの」だと考えて疑わなかった。職場の中であれば治外法権みたいな。部下を怒鳴ってもいいし、部下は怒鳴られても仕方がないし。「嫌なことがあっても飲み込め」みたいな空間だった。「人権ってどこにいったんだっけ?」と疑問に思うような感じだった。

 

 

それでも怒鳴られる人が職場をやめることがほとんど無いのは、「自分も立場が上になれば、下の者を怒鳴ることができる」というレールが見えていたからだと思う。そうやって立場が上がり、昇任することがモチベーションになって、「別にやめなくても立場が上がればいいんだろう?」という考えに支配されるようになる。

 

 

この、誰もが見えている先を歩む人生、いわゆる常識的な考えというのは強い。どう強いのか。「昇任すれば」「立場が上がれば」と、それだけで偉くなったような気分になるからだ。特に、自分でない他人が昇任したり立場が上がった時、その他人が自分よりも偉くなったような気になる。自分がしょぼい人間のように思える。

 

 

昇任するとか、立場が上がるとか、上司になるとか。そういう生き方はずるい。具体的だからだ。さっきも言ったように、たしかにそんな生き方でも辛いものだ。昇任するには、怒鳴られたり恥をかいたりして進まなければならない。けれど、それは予想できたことなのだ。怒鳴られるのも、恥をかくのも。

 

 

すべて上司を見ていればわかること。職場にいれば予想できることだ。殴られるのと同じで、あらかじめ「殴られる」と思っていれば、歯を食いしばったり、ポイントをずらしたりして、対処することができる。それに対して予想していないところからのパンチはこたえる。心構えも何もしていないところにいきなりパンチが飛んできたら、身体的にも精神的にもやられるものだ。ドラゴンフィッシュブロー。

 

 

(「はじめの一歩」より引用)

 

 

仕事の辛さも、予想できるものよりも予想できないものの方が遥かに辛い。レールの上を走って食らう辛さよりも、レールでないところを走っている時に食らう辛さの方が、より辛いのだ。僕は新しいスタイルの仕事を模索する中で、予想だにしなかったパンチをいくつかもらっている。別にそれを詳しく書きはしないけど、明らかに従来の生き方を続けていては経験することができなかった辛さだ。従来の生き方をしていては、予想すらできなかった辛さだ。

 

 

けれど、この予想できない辛さというのは、レールの上を走る生き方をしている人からは理解してもらうことができない。というのも、レールの上を走る生き方をしている人間は、そんな辛さがあるということ自体が目に入らないからだ。たとえ具体的に「こんな事があって、こんな風に辛かった」なんて詳しく語ったところで「それのどこが辛いの? オレなんか……」と、わかってもらえないばかりか、かえてマウンティングされるだろう。

 

 

レールで無いところを走る辛さというのは、レールの上を走っている人からは共感されることがない。経験がないどころか、予想がつかないからだ。想像できないからだ。しかも世の中には圧倒的にレールの上を走っている人が多いから、レールでないところを走る辛さは、世の中の圧倒的多数からは理解されないことになる。

 

 

レールの上を走っている人の辛さは、多くの人から共感されやすい。どんな辛さなのか想像することができるから。対して、レールでないとことを走る人の辛さは、想像しにくいので、誰からも共感されづらい。

 

 

他人からの共感という意味で、レールの上でないところを走っていう人は、非常に不利な状況にある。

 

 

それでも堂々と上を向いて我が道を行けばいいのだ。別に他人から共感されたいと思っているわけではない。しかもレールの上を走っている人から「わかる。それって大変だよね」なんて無理に合わせるように言われたくはない。だから、胸を張って堂々としていればいいのに。

 

 

それでもどこかで「わかってほしい」と思っている。他人から理解されない生き方を選んだのだから、文字通り理解されることなんてないのに。

 

 


 

 

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